第1７回がん診療提供体制のあり方に関する検討会 日本臨床腫瘍学会発表資料
令和７年３月2１日

資料５

2040年を見据えた薬物療法におけるがん医療の均てん化・集約化に
取り組むべき医療のイメージ（案）
基本的な考え方
集約化の考え方
（医療技術の観点）
• がん医療に係る一連のプロセス
である「診断、治療方針の決定｣
に高度な判断を要する場合や、
「治療、支持療法・緩和ケア」に
都道府県又は更に広域（※１）で
おいて、新規性があり一般的・
集約化の検討が必要な医療
標準的とは言えない治療法や、
• 国立がん研究センター、
高度な医療技術が必要であり、
都道府県がん診療連携拠点病院、
拠点化して症例数の集積が必
大学病院本院
要な医療。
• 地域の実情によっては
• 診断や治療に高額な医療機器
地域がん診療連携拠点病院等
や専用設備等の導入及び維持
が必要であるため、効率性の観
点から症例数の集積及び医療
資源の集約化が望ましい医療。
（医療需給の観点）
• 症例数が少ない場合や専門医
がん医療圏又は複数のがん医療
等の医療従事者が不足してい
圏単位での集約化の検討が
る診療領域等、効率性の観点か
必要な医療
ら集約化が望ましい医療。
•

がん診療連携拠点病院等

•

地域の実情によってはそれ以外
の医療機関

均てん化すべき医
療

※緊急性の高い医療で搬送時
間が重視される医療等、患者の
医療機関へのアクセスを確保す
る観点も留意する必要がある。

均てん化の考え方
均てん化が望ましい医療
•

患者にとって身近な診療所等

• がん予防や高齢化、がんとの共
生等の観点から出来る限り多く
の医療機関（診療所等）で対応
が可能であることが望ましい医
療。

対象となる医療行為例(薬物療法)
診断

薬物療法

その他

【都道府県又は更に広
域で集約化の検討が必
要な医療】
セントラル病理診断
等を利用した小児が
ん・希少がんの診断、
病期診断

【都道府県又は更に広域で集約化の検討
が必要な医療】
小児がんの薬物療法
治癒を目指した希少がんの薬物療法

【都道府県又は更に広域で集約化の検討
が必要な医療】

【都道府県で集約化の検討が必要な医
療】
高度な薬物療法（合併症をもつ患者
等）
エキスパートパネルで推奨された保険
適応外の治療
セカンドオピニオン
T-cell engagerなど特殊な二重特
異性抗体治療
同種造血幹細胞移植
CAR-T

【都道府県で集約化の検討が必要な医
療】

【がん医療圏又は複数のがん医療圏単位
で集約化の検討が必要な医療】
がん薬物療法専門医・血液専門医によ
る薬物療法（AYA世代のがんの薬物
治療・集学的治療を含む）
がんゲノム医療
腫瘍循環器診療
自己造血幹細胞移植
二重特異性抗体

【がん医療圏又は複数のがん医療圏単位
での集約化の検討が必要な医療】
妊孕性温存
高リスクの小児がんサバイバーの長期
フォロー
遺伝性腫瘍の診断・予防医療

● 副作用が軽度の術後内分泌療法

リハビリテーション
支持療法
緩和ケア
【身近な診療所等に集約が望ましい医療】
低リスクのがんサバイバーの長期フォ
ローアップローアップ
HPV等のがん予防ワクチン

【都道府県で集約化の
検討が必要な医療】
セカンドオピニオン

【がん医療圏又は複数
のがん医療圏単位での
集約化の検討が必要な
医療】
一般的な診断

がん検診

（※１）国単位で確保することが望ましい医療として、小児がん・希少がんの中でも特に高度な専門性を有する診療等が考えられる。

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