・

以上、本取りまとめにて記載した取組を推進するに当たっては、病院長等幹部職員がリ
ーダーシップを十分に発揮できるマネジメント体制を構築することが重要である。

＜医療提供について＞
・

立地する地域において求められる高度な医療の提供など、地域において求められている
医療に貢献することが重要である。

・

立地する地域において必要な医師を確保し、地域全体の医療提供体制も踏まえながら要
請に応じて必要な医師を派遣できることが重要である。

・

特定行為研修を修了した看護師の養成・確保など、タスク・シフト／シェアやチーム医
療を実施するための環境を整備し、医療従事者の業務負担軽減や医療の質向上に取り組む
ことが重要である。

＜教育について＞
・

研修医、専攻医の受入れのほか、医学生の診療参加型臨床実習の実質化や大学院生の確
保など、高度な医療の提供や地域医療への貢献の背景となる医育機能を十分に果たしてい
ることが重要である。

・

特に、医師不足地域や特定の診療科を専門とする医師が不足する地域を有する都道府県
に所在する大学病院においては、その地域の医療需要を踏まえた医師養成を行うことも重
要である。

＜研究について＞
・

全ての大学病院が全ての分野・領域について優れた研究成果の創出を目指すのではなく、
特に特定の分野・領域に強みがあったり、特色のある取組を実施したりする大学について
は機関間でのネットワーク等を活用して多くのデータや知見を共有できるよう、研究実施
体制やそのための環境整備を行うことが重要である。

・

組織としての共同研究や分野融合研究の推進などを通じて優れた研究成果の創出に取り
組もうとすることも重要である。

○

なお、国においては、大学病院の自主的取組を適切に評価する一方で、大学病院として
果たすことが望ましい役割が果たされるよう大学病院に求めることや、特に評価しにくい
大学病院の教育・研究に関する取組について、社会的な価値がわかりやすくなるよう適切
な評価・説明・公表等を行うことが重要である。また、大学病院が、特定機能病院の承認
要件に相当する基準を満たせなくなることがないよう、大学病院の状況把握、課題抽出を
行うことや、その医育機能に大きな支障が生じないよう配慮し、人口減少等の影響を中長
期的に予測しつつ対応すること等も重要である。

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