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総-6 条件及び期限付き承認を受けた再生医療等製品の保険適用について[774KB] (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57671.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第608回 5/14)《厚生労働省》
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製品概要

[別添1]

販売名

エレビジス点滴静注

使用目的

本品は、ヒトジストロフィンタンパク質の機能を維持するために必須のドメインのみを
保持した短縮型ジストロフィン(デランジストロゲン モキセパルボベク マイクロジス
トロフィン、以下、「マイクロジストロフィン」)をコードする遺伝子を搭載した非増
殖性組換えアデノ随伴ウイルスを成分とする再生医療等製品である。静脈内に投与され
た本品が患者の骨格筋細胞及び心筋細胞に感染することにより、本品に搭載された遺伝
子発現構成体が細胞の核内にエピソームとして留まるとともに、心筋、呼吸筋及び骨格
筋内で機能的なマイクロジストロフィンタンパク質を発現する。発現したマイクロジス
トロフィンタンパク質により筋細胞膜が安定化し、筋破壊を防ぐことで筋肉の減少を防
ぎ、筋機能を改善することが期待される。

主な使用方法

【用法及び用量又は使用方法】
通常、体重 10kg 以上 70kg 未満の患者には 1.33×1014 ベクターゲノム(vg)/kg を、体重
70kg 以上の患者には 9.31×1015vg を、60 分から 120 分かけて静脈内に単回投与する。本
品の再投与はしないこと。本品の投与量は下記表に基づき算出する。(表略)
○ 4 歳以上 8 歳未満の男児のデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者を対象に、本品の有
効性及び安全性を検討することを目的としたプラセボ対照無作為化二重盲検比較試
験(国際共同第Ⅲ相試験)では、主要評価項目である、NSAA 総スコアのベースライ
ンから本品投与後 52 週までの変化量について、調整済み平均値の群間差[95%CI]は
0.65[-0.45, 1.74]であり、統計的に有意な差は認められなかった一方で、運動機
能の評価項目について、床上起き上がり時間、10 m 歩行/走行時間及び 4 段階段昇り
時間に関して本品群ではプラセボ群と比較して改善が認められた。
運動機能評価項目のベースラインから本品投与後 52 週までの変化量
(301 試験パート 1、mITT 集団、2023 年 9 月 13 日データカットオフ)

主な有用性

○ 臨床試験(海外第Ⅰ/Ⅱa 相試験、海外第Ⅱ相試験及び海外Ⅰb 相試験コホート 1)で
本品 1.33×1014vg/kg を投与された患者における本品投与後 3 年時点の NSAA 総スコ
ア、床上起き上がり時間及び 10m 歩行/走行時間について、外部対照(3 つの臨床研究
のデータから、本品の臨床試験の組入れ基準に合致した患者を抽出)と比較した結
果、本品投与後の患者では、外部対照と比較して運動機能の低下は緩徐であり、その
群間差は時間経過に伴い大きくなる傾向が認められた。

承認条件

1. 条件及び期限付承認後に改めて行う本品の製造販売承認申請までの期間中は、本品の
長期の有効性及び安全性の確認を目的とした臨床試験並びに本品を使用する全症例を
対象とした製造販売後調査により製造販売後承認条件評価を行うこと。
2. デュシェンヌ型筋ジストロフィーに関する十分な知識及び経験を有する医師が、本品
の臨床試験成績及び有害事象等の知識を十分に習得した上で、デュシェンヌ型筋ジス
トロフィーの治療に係る体制が整った医療機関において、「効能、効果又は性能」並
びに「用法及び用量又は使用方法」を遵守して本品を用いるよう、関連学会との協力
により作成された適正使用指針の周知等、必要な措置を講ずること。
3. 「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(平成
15 年法律第 97 号)」に基づき承認された第一種使用規程を遵守して本品を用いるよ
う、その使用規程の周知等、必要な措置を講ずること。

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