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05 参考資料1 おたふくかぜワクチンに関するファクトシート (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37506.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第23回 1/24)《厚生労働省
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インドで用いられている L-Zagreb 株は、Leningrad-3 株とほぼ同等で抗体陽
転率は、87~100%であり、ワクチンの有効性は 97~100%とされている 25)。
スイスで開発された Rubini 株は、抗体陽転率は 95%とされ、ヒト由来培
養細胞を使う点で他のワクチンに比べて品質管理上の利点があるため多く
の国々で使われた。しかし、ワクチン接種後におたふくかぜに罹患する例
(VF)が多発し、その後の調査でワクチンの有効性が、6.3%あるいは 12.4%
と報告されるに至った 25)。現在では過剰に弱毒化された株と考えられ、ワ
クチンとして用いられなくなった。
イランで開発されたヒト由来培養細胞(MRC-5)を使う S-12 株の抗体陽転
率は、1~5 歳児及び大人のボランティアで 95%と報告されている 27)。S-12
株からスイスで作られた BBM-18 株は、Rubini 株と置き換えた MMR ワク
チンとして試験利用された。12~24 ヶ月児に接種した場合の平均抗体陽転率
は中和抗体価で 85%になり、Jeryl-Lynn 株と同等と報告された 28)。しかし、
その後の試験で Jeryl-Lynn 株に対する優位性が乏しいとの理由で開発が中
止された。


わが国のワクチンの有効性
わが国で開発され承認された Urabe-AM9 株、Torii 株、Hoshino-L32 株、
Miyahara 株、NK-M46 株は、いずれもほぼ同様の性状を示す 20,21.22,23,29)。抗
体陽転率は、12~20 ヶ月児で 92~100%になる。英国とカナダで行われた調査
結果では Urabe-AM9 株を MMR ワクチンとして接種した場合の平均抗体陽転
率はそれぞれ 85%と 95%となり、Jeryl-Lynn 株を MMR ワクチンとして用いた
場合の 81%と 85%よりもよい成績が得られている 15)。



Sofia-6

RIT-4385

Jeryl-Lynn

Lenigrad-3

10

L-Zagreb

ワクチンの剤型および接種回数
おたふくかぜワクチンは、単味、MM(麻しん、おたふくかぜ混合)、MMR(麻
しん、おたふくかぜ、風疹混合)ワクチンに加え、Merck Sharp & Dohme 社
は MMR に微研会から輸入し、ライセンス生産した水痘ワクチンを加えた
MMRV4種混合ワクチンを製品化し、欧米で用いられている 30,31,32,33,34,35)。
WHO は MMR ワクチンによるおたふくか
ぜの予防効果は1回接種では十分では無く、 図 5.10 万人あたりの無菌性髄膜炎発生
2回接種を奨励している 15)。MMR ワクチン 1000
頻度
を小児の定期接種用に導入している国々の
ほとんどは2回接種を導入している(表 3)。 100
近年、MMR ワクチンの2回目接種率が 10
90%を上回る地域においても青年層におた
1
ふくかぜの発生があり、欧米の一部では3回
0.1
接種を奨励している地域もある 36)。3 回接種
を実施したオランダの事例では、再感染が尐
0.01
ないことが報告されている 37)。3回接種を
=
採用した時の費用対効果比の解析はまだ無
い。
Urabe-AM9

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