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【資料1】介護人材の処遇改善等 (41 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35028.html
出典情報 社会保障審議会 介護給付費分科会(第223回 9/8)《厚生労働省》
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職場環境等改善取組の効果
〇 アンケート調査を踏まえ、職場環境改善により成果が生じていた9事業所(施設系・居住系・訪問系・通所系)にヒアリングを行ったところ、以下の
回答があった。

取組テーマ
賃金に関して ⚫

まとめ
一定程度の給与水準の担保は離職防止の上では必須要件。同一地域内における他事業所と比較して、給与水準が高い(月額
2~3万円程度高い)ことが人材定着に繋がっているという声は多かった。
⚫ 一方で、給与だけで職員のモチベーションを保ち続けるのは難しいとの声もあった。給与の引き上げと職員満足度向上に向け
た取組(働き方改革、職員のやりがい醸成、風通しの良い組織風土の構築など)は、同時に行う必要がある。
職 場 の人 間 関 ⚫
良好な「人間関係」の構築に向けて重要なのが日々のコミュニケーションである。普段から上司や管理者から声がけを行い、悩
係に関して
みがある際に気軽に相談できるような関係性を構築しておくことが重要である。また、上司や管理者はただ悩みを聞くだけでなく、
すぐに対策につなげることが求められる。

そもそも「人間関係」が難しくなる原因は、各職員の「過剰な正義感(自分は正しいことをしている)」にあることが多い。他者の正
義も尊重するように促していくことも重要である。

育児や自身の家族の介護等、フルタイムで働けない事情を持つ職員に対し、柔軟な働き方(1日4時間だけ働く、突発的な事象
労働条件・働き
方に関して
の際に急遽休みを取得できるなど)を提供することによって、働き続けて貰える環境を整えることが重要であるとの声は多かった。

余剰人員を持つことによってシフトの柔軟性を高める。個々の職員のニーズに事業所が答えていく。年に長期休暇を必ず取得
できる仕組みにするなど職員が働きやすい環境を整える為の工夫が聞かれた。
その他の取組⚫
職員のやりたいことと事業所の方向性が合致していることが重要。ケアの目的や組織体制(例えば、トライアンドエラーを繰り返
に関して
しながら柔軟に「やってみる」組織か、目標を定め達成に向けて計画的に遂行していく組織か等)の方向性が合っていると、職員の
やりがいやモチベーションに繋がっていく。

利用者や家族の感謝の声を職員に伝えることがモチベーションを保つ上では重要。そもそも介護の仕事を選ぶ方は、人との繋
がりを大切にし、「人に喜んでもらえること」にやりがいを感じる志向性を持つ人が多い。
⚫ 介護職員に本業である「介護」の仕事に集中してもらえる環境を整えることが本人のやりがいや満足度に繋がる。例えば、事務
作業ができないことにストレスを感じ、離職に繋がっている場合があることが明らかになった。事務作業は本社や外注を活用して
サポートし、本人の負担を減らすこと等が考えられる。
離職防止・定着 ⚫
新規採用を行うのは、金銭的・業務的にも非常に負担が大きいため、離職防止のため取組は重要であり、日ごろから実践して
促 進 の 要 点 、 いる。このため、職場環境等要件に書かれているような内容は既に実施しているものも多い。
24 要 件 に 関 し ⚫
離職防止のための取組を行う上では、一律にこれを行えばよいというものではなく、多様な職員や事業所の特性等に応じた工

夫も必要である。

24要件は、取組の方向性を確認するためにも有用な面がある。また、今後のより良い職場環境の構築に向けては、チェックリス
トのように活用することができる。
(出典)令和4年度老人保健健康増進等事業「介護職員処遇改善加算及び介護職員等特定処遇改善加算による人材確保への影響等に関する調査研究事業」報告書

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