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【参考資料3】免疫アレルギー疾患研究10か年戦略 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34044.html
出典情報 アレルギー疾患対策推進協議会(第17回 7/12)《厚生労働省》
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Ⅰ はじめに
我が国において、乳幼児から高齢者まで国民の約2人に1人が何らかのアレルギー疾患を有してい
ると言われている(図 1)。そうした中、平成 26 年6月に「アレルギー疾患対策基本法」(平成 26 年法律
第 98 号。以下「法」という。)が公布され、法に基づき、平成 29 年3月に「アレルギー疾患対策の推進
に関する基本的な指針」(平成 29 年厚生労働省告示第 76 号。以下、「基本指針」という。)が公布され
た。基本指針においては、医療の質の均てん化に向けた医療提供体制の整備に関しての取り組みに
加え、アレルギー疾患に関する調査及び研究に関する事項を明記しており、今後の取り組みの方針と
して、基本指針第四(1)において、『諸問題の解決に向け、疫学研究、基礎研究、治療開発(橋渡し研
究の活性化を含む。)及び臨床研究の長期的かつ戦略的な推進が必要である。』と示された。
そこで、今後の方向性と具体的な研究事項を明示する免疫アレルギー疾患の研究戦略の策定に向
けた予備検討を行うため、平成 29 年度に厚生労働科学特別研究事業「アレルギー疾患対策に関する
研究基盤の構築」(研究代表者:玉利真由美(東京慈恵会大学総合医科学研究センター基盤研究施
設(分子遺伝学)教授)が採択された(以下、「玉利研究班」という。)。玉利研究班は、関係する学会
(日本アレルギー学会、日本小児アレルギー学会、日本皮膚科学会、日本眼科学会、日本呼吸器学
会、日本耳鼻咽喉科学会、日本免疫学会)の協力を得て、平成 30 年3月に研究戦略の策定に向けた
報告書を取りまとめた。
平成 30 年7月より、「免疫アレルギー疾患研究戦略検討会」を開催し、玉利研究班の報告書等を参
考に、免疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略(以下、「10 か年戦略」という。)について 3 回にわたり検
討を重ねた。当検討会では、「免疫アレルギー疾患領域における研究の現状を正確に把握し、疫学調
査、基礎病態解明、治療開発、臨床研究等を長期的かつ戦略的に推進すること」を目的として、「先制
的医療等を目指す免疫アレルギーの本態解明に関する基盤研究」、「免疫アレルギー研究の効果的
な推進と社会の構築に関する横断研究」、「ライフステージ等免疫アレルギー疾患の特性に注目した重
点研究」の3つの戦略に整理し、報告書として取りまとめた(図2)。
本報告書により、免疫アレルギー疾患における研究基盤が充実し、免疫アレルギー疾患に対して
「発症予防・重症化予防による QOL 改善」と「防ぎ得る死の根絶」のために、「疾患活動性や生活満足
度の見える化」や「病態の「見える化」に基づく層別化医療及び予防的・先制的医療の実現」を通じて、
ライフステージに応じて、安心して生活できる社会が構築されることを期待する。

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