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○パブリックコメント、公聴会の報告について-2-2 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00138.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第515回  2/2)《厚生労働省》
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時代の流れに翻弄されながら進めていくのではなく、診療の質を担保しつつ、安全性と信
頼性を柱とする適切な基準や点数設定を行うべきであり、対面診療を前提とした医療提供
体制を壊してしまうようなオンライン診療へとはならないよう、診療報酬の仕組みづくり
こそが喫緊の課題である。

2年にわたり全国の医療機関は感染リスクを乗り越え、風評にも耐えながら新型コロナ
感染症と全力で闘っている。診療所では複数の慢性疾患を抱える高齢の患者さんを診療す
る機会も多いために、重症化リスクが高い患者さんも診療しながら、同時に感染症の患者
さんを受け入れることはなかなか難しい面もある。小規模な診療所が多いために、発熱患
者を受け入れる場合には感染防止のためにやむなくほかの一般の患者さんの受入れを一
時停止しなければならない場合も少なくない。このような対応は受診抑制につながりやす
く、その点を配慮した診療報酬上の評価がなければ、発熱患者さんへの対応が困難となる
場合がある。
他方で、発熱患者さんを受け入れることができない医療機関であったとしても、コロナ
の終息がいまだ見通せない現状では、感染防御策の継続は必要かつ不可欠。コロナ禍の診
療において患者さんと医療従事者を感染から守るためには、全ての診療所において基本的
感染予防策の徹底が求められているわけだが、既存の診療報酬では、そのポストを適正に
評価されてはいない。令和4年度改定に向けてぜひとも御議論いただきたいと切に願う。
意見発表者⑤(森嶋和宏・三重県名張市役所福祉子ども部長)

国民健康保険は、全ての国民がいつでも、どこでも、安心して医療を受けることができ
る、国民皆保険制度の中核を担うものであるが、被用者保険に比べて中高年齢者が多く加
入していることから、さらなる医療費の増加が見込まれる一方で、保険料の負担能力が弱
い方々の加入割合が高い構造となっており、被保険者にとって保険料の負担が高いなどの
課題を抱えている。そのような中においても、新興感染症を含め、様々な疾病に対し有用
性と安全性を確保しながら被保険者が必要な治療を受け、健康的な生活を送ることができ
るよう、被用者保険とともに保険事業を安定的に運営していくことが求められている。
新型コロナウイルス感染症拡大については、現在、第6波の真っただ中にあり、今後も
予断を許さない状況であることを踏まえ、国民が適切な医療を身近で安心して受けること
ができるような医療体制の構築が必要。

令和4年度の改定においては、新たに不妊治療の保険適用など、今後の少子化対策に向
けても大きな希望となる項目が含まれている。患者のニーズと医学の進歩を踏まえ、限ら
れた医療資源が効果的に機能するよう、医療機能の分化、強化と連携の推進に向け、エビ
デンスに基づいた評価がなされていくことが必要。

10月より診療報酬に採用される看護における処遇改善については、確実に本人に行き渡
るような仕組みをお願いしたい。

2025年には団塊の世代が後期高齢者となり、今後の人口構造が及ぼす医療費の影響を踏
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