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○パブリックコメント、公聴会の報告について-2-2 (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00138.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第515回  2/2)《厚生労働省》
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きく、新型コロナウイルス感染症関連の補助金が断続的に投入されたにもかかわらず、多
くの病院で収益が悪化しており、診療報酬による手当てが十分でないことは明白。
このような中、令和4年度の診療報酬改定が本体プラスになったことは、医療機関にと
って明るい材料ではあるが、その財源をどのように分配するか、この中医協での議論が非
常に重要な意味を持つことになる。

病院の現場では、不測の事態に備えて基準以上の人員配置を当然のように行っているが、
その状況を見て、人員に余剰があるという誤った解釈がなされ、改定のたびに要件が厳格
化されるようであれば、経営が圧迫され続けることになる。国民が求める十分な医療提供
体制を維持し続けるためには、有事にも耐え得る余力を平時にも確保しておく必要がある
ことから、人員に対する評価は極めて重要。病院がどのような機能を選択したとしても、
一定の余裕のある経営が成り立つような診療報酬体系であるべき。今回の新型コロナウイ
ルス感染症の経験を糧に、これまでの医療費抑制政策が見直されることを望む。

近年の診療報酬改定は、前回改定を踏まえてその結果を検証し、次の改定に生かすとい
う方法が確立している。この方法は改定内容が医療現場に寄り添うものであったかを確認
する上で非常に有効な仕組みといえる。一方で、改定のたびに手直しされる項目が固定化
されてしまうという課題もあり、医療現場に過度な負担を強いる要因となっている側面も
ある。7対1看護配置の急性期一般入院料等はまさにその象徴的な点数。直近の中医協総
会においても、重症度、医療・看護必要度の評価項目の見直しに関するシミュレーション
が提示されたが、日々患者さんの治療やケアに当たっている医療従事者の現場感覚と大き
な乖離がある。通常の入院患者さんに加えて新型コロナ患者への対応に苦慮する中で、献
身的に目の前の患者さんに寄り添い続けている医療従事者の努力をぜひとも正当に評価
いただきたい。
意見発表者③(宿野部武志・一般社団法人ピーペック代表理事)

ピアサポートという、同じ病気の人が同じ病気の人を支えるという取組を医療の現場の
内と外で生かすことを進めていただきたい。人は病気になったときに、不安になったり、
恐怖に襲われたりする。その際に、同じ病気を持つ立場からの支援、ピアサポートの関わ
りがそういった方々を支える意味で大変重要かつ効果的。治療の場面において、同じ病気
のサポーターや患者会などのピアサポートにつなげることを積極的に進めていただくと
いうことが、医療者の負担軽減にもつながる重要なことではないか。実際にアメリカでは、
がんの領域で、医療者だけではなく、一般市民が一緒になってがん患者に伴走するシステ
ムを導入した病院があり、実際に医療費が下がったという実例もあるので、例えばチーム
医療の中にピアサポートワーカーという職種を加えていただくことを検討していただく
こともよいのではないか。

3人に1人が病気を持ちながら働いているという現状もあることから、治療と仕事の両
立の支援は、本質的には病名というよりも、その個別の症状で対応してほしい。療養・就
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