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資料4-7   レトロゾール (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00022.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第50回 1/26)《厚生労働省》
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異所性妊娠、低出生体重児及び胎児死亡各 1 件が報告された。
その他の副作用として、血栓症、血腫、膿瘍、黄疸、帯状疱疹及び狭心症各 1 件が報告
された。
以上より、検討会議は以下のように考える。
本薬を原因不明不妊の患者における排卵誘発に使用した際に主に認められた事象は、既
承認の効能・効果で使用した際にも発現することが知られており、注意喚起されている、
ほてり、頭痛、疲労等であり、その発現割合や重症度からも本薬の原因不明不妊の患者へ
の使用にあたって臨床上大きな問題となるものではないと判断する。また、海外臨床試験
では、本薬群で多胎妊娠が認められているが(5.(1)参照)
、いずれの報告でも多胎妊娠率
は CC と同程度であり

12)

、本薬による排卵誘発において、多胎妊娠となる可能性は考慮し

て使用するよう注意喚起することは必要ではあるが、国内ガイドラインを踏まえると、排
卵誘発剤を用いた一般不妊治療で注意すべき事象として、本邦の医療現場でもその管理方
法について定着していると判断できることから、臨床的に大きな問題となるものではない
と判断する。
また、非臨床試験において催奇形性が示唆されたこと 26)、2005 年の米国生殖医学会の学
術集会において、本薬による排卵後に妊娠した不妊症(PCOS 及び原因不明不妊)患者から
出生した児に先天異常が認められたとの報告があること 25)等から、本薬は既承認の効能・
効果では妊婦への投与は禁忌とされた。しかしながら、2005 年以降に報告された海外臨床
試験や国内外の観察研究で、CC 投与例や自然妊娠例と比較して、本薬投与例の児の先天異
常の発現割合が高いことを示唆する報告はないこと、及び排卵誘発を目的とした本薬の投
与期間は妊娠成立前の 5 日間であること等から、原因不明不妊の患者の排卵誘発に係る本
薬の有効性を考慮すると、本薬が催奇形性の潜在的なリスクを有することが、原因不明不
妊の患者の排卵誘発での本薬の有用性を直ちに否定するものではないと判断する。一方で、
非臨床試験において認められた本薬の催奇形性については、本薬による排卵誘発を行う原
因不明不妊の患者に適切に情報提供した上で、妊娠初期の意図しない本薬の投与を避ける
ために、不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで本薬の投与開始前や次周期の投
与前に妊娠していないことを確認すること、患者に対しては本薬の投与前及び投与中に基
礎体温を測定すること等の注意喚起をする必要があると判断する。
以上より、不妊治療に十分な知識と経験のある医師のもとで、本薬の催奇形性を含むリ
スクを理解した上で、妊娠初期の意図しない投与を避けるための対策を適切に実施して本
薬が使用されるのであれば、原因不明不妊の患者の排卵誘発を目的とした本薬の投与によ
るリスクはベネフィットを上回らないと判断する。
(3)要望内容に係る公知申請の妥当性について
本薬は、欧米等 6 カ国において、本薬は原因不明不妊における排卵誘発に係る効能・効
果の承認を有していないが、海外臨床試験の成績から原因不明不妊の患者に本薬を投与し

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