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資料1 新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 (30 ページ)

公開元URL https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2022/0607/agenda.html
出典情報 経済財政諮問会議(令和4年第8回 6/7)《内閣府》
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新しい資本主義の象徴は地方・地域である。これまで、我が国の経済社会は、
人々の暮らし、企業活動、国土形成等において一極集中を進めてきた。日本では、
総人口のうち、50万人以上の大都市に住んでいる割合が73%にのぼり、65%の米国、
56%の英国など欧米各国を上回り、大都市に人口が集中している 43。
しかしながら、コロナの拡大は経済社会の分極化の重要性を再認識させた。コロ
ナ禍以降、大都市において、都心部から周辺部へ人口が移動し、地方移住への関心
が高まっている。特に、20代や30代の若者層の関心が高い。理由としては、自然豊
かな環境に魅力を感じたこと(31.5%)に加え、テレワークによって地方でも働ける
ようになったこと(24.3%)を挙げている44。
デジタル技術の発達(DX)は、一極から多極への転換を可能とする力をもたら
した。デジタルサービスは、新しい付加価値を生み出す源泉であり、日本の地方が
直面する少子高齢化や、過疎化といった課題を解決するための鍵である。デジタル
の力で、物理的距離がマイナス要素ではなくなる中、我が国を支える農山漁村の存
在やゆとりある生活など地方・地域の豊かな魅力を核に、新しいライフスタイルの
支援を幅広く展開する。小さくともキラリと光る地域でのデジタル実装を数多く生
み出し、また発見し、横展開していく。東京・首都圏と地方がウィンウィンとなる
関係性を構築する。
多様な地域、企業、人材等が広がりつつネットワーク内でつながり、付加価値を
生み出す多極型の経済社会を作っていく。
1.デジタル田園都市国家構想の推進
(1)デジタル田園都市国家の実現に向けた基盤整備
①光ファイバ・5G・データセンター等の全国津々浦々への整備
「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」に基づき、都市と地方を一体的に、
デジタル基盤を整備していく。
光ファイバについて、2027年度末までに世帯カバー率99.9%を必達目標とし、さ
らに必要とする全地域の整備を行う。
5Gの整備については、2030年度末に人口カバー率で99%の整備を必達目標とす
る。あわせて、ローカル5G等の地域のデジタル基盤の構築を推進する。
データセンターについては、急増するデータ需要や東京圏一極集中是正のため、
十数か所の地方拠点を5年程度で整備する。
通信回線の中継拠点(インターネット接続点)の地方分散や、海底ケーブルと陸上
ネットワークの中継拠点(陸揚局)の地方分散を促進するとともに、日本を周回する
国内海底ケーブル(「デジタル田園都市スーパーハイウェイ」)を2025年度までに完成さ
せる。
高齢者などデジタル技術に不慣れな方が身近な場所でデジタル機器の使用方法を
学べるようにするため、デジタル推進委員を配置し、誰一人取り残されないデジタ
ル化の実現を目指す。
②地域協議会の設置
地域におけるデジタル基盤のインフラ整備とデジタル実装のマッチングのため、
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基礎資料P45:大都市への居住人口集中度の国際比較
基礎資料P46:地方移住への関心

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