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千葉大学 プレスリリース 大規模血清疫学調査から新型コロナウイルス再感染防御と血中抗体価の関係を解明 (6 ページ)
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公開元URL | https://www.chiba-u.ac.jp/news/research-collab/post_550.html |
出典情報 | 千葉大学 プレスリリース(6/19)《千葉大学ほか》 |
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その他の未知の免疫因⼦が、発症だけではなくウイルス感染そのものを制御可能な次世代新型コロナワ
クチンで誘導するべき有望なターゲットとなることを⽰しています。
これまでのインフルエンザウイルスや新型コロナウイルスに対するワクチン開発では発症や重症化の予
防に焦点が当てられてきましたが、無症候性を含む感染そのものを防御可能な免疫があるかどうかにつ
いては不明瞭でした。今回の研究によって、ワクチンによって誘導された S 抗体や流⾏株に対する中和
抗体価がオミクロン流⾏期以降においても明確に発症(症候性感染)リスクの低下には寄与している⼀
⽅で、無症候性感染の防御との関連は希薄であることを⾎中抗体価で定量的に説明できることを明らか
にしました。さらに、⾎清 S 抗体や⾎清中和抗体以外の⾎清 N 抗体価と相関する何らかの免疫が感染防
御を担っていることも明らかにしました。この知⾒は、現⾏ワクチンと感染の組み合わせによって誘導
されるハイブリッド免疫と同等の免疫を付与できる次世代ワクチン開発が、新型コロナウイルスのよう
な呼吸器ウイルスの感染そのものを制御し、呼吸器ウイルス感染症の流⾏の制御に寄与する可能性を⽰
しており、呼吸器ウイルス感染症全般における画期的なパンデミック対策の実現へつながることが期待
されます。
【発表者・研究者等情報】
国⽴健康危機管理研究機構 国⽴感染症研究所 感染病理部 部⻑
千葉⼤学⼤学院医学研究院 感染病態学 教授
鈴⽊ 忠樹
国⽴健康危機管理研究機構 国⽴感染症研究所 感染病理部 主任研究員
千葉⼤学⼤学院医学研究院 感染病態学 特任講師
宮本 翔
【論⽂情報】
雑誌名:Communications Medicine
題 名:Serum anti-nucleocapsid antibody correlates of protection from SARS-CoV-2 re-infection regardless of
symptoms or immune history.
著者名:Sho Miyamoto, Koki Numakura, Ryo Kinoshita, Takeshi Arashiro, Hiromizu Takahashi, Hiromi Hibino,
Minako Hayakawa, Takayuki Kanno, Akiko Sataka, Rena Sakamoto, Akira Ainai, Satoru Arai, Motoi Suzuki,
Daisuke Yoneoka, Takaji Wakita & Tadaki Suzuki*
DOI: https://doi.org/10.1038/s43856-025-00894-8
URL: https://www.nature.com/articles/s43856-025-00894-8
【研究助成】
本研究は、国⽴研究開発法⼈⽇本医療研究開発機構(AMED)新興・再興感染症に対する⾰新的医薬品等
開発推進研究事業 JP25fk0108684 及び厚⽣労働⾏政推進調査事業補助⾦(新興・再興感染症及び予防接種
政策推進研究事業)25HA2001 と 24HA2009 の⽀援により実施されました。
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クチンで誘導するべき有望なターゲットとなることを⽰しています。
これまでのインフルエンザウイルスや新型コロナウイルスに対するワクチン開発では発症や重症化の予
防に焦点が当てられてきましたが、無症候性を含む感染そのものを防御可能な免疫があるかどうかにつ
いては不明瞭でした。今回の研究によって、ワクチンによって誘導された S 抗体や流⾏株に対する中和
抗体価がオミクロン流⾏期以降においても明確に発症(症候性感染)リスクの低下には寄与している⼀
⽅で、無症候性感染の防御との関連は希薄であることを⾎中抗体価で定量的に説明できることを明らか
にしました。さらに、⾎清 S 抗体や⾎清中和抗体以外の⾎清 N 抗体価と相関する何らかの免疫が感染防
御を担っていることも明らかにしました。この知⾒は、現⾏ワクチンと感染の組み合わせによって誘導
されるハイブリッド免疫と同等の免疫を付与できる次世代ワクチン開発が、新型コロナウイルスのよう
な呼吸器ウイルスの感染そのものを制御し、呼吸器ウイルス感染症の流⾏の制御に寄与する可能性を⽰
しており、呼吸器ウイルス感染症全般における画期的なパンデミック対策の実現へつながることが期待
されます。
【発表者・研究者等情報】
国⽴健康危機管理研究機構 国⽴感染症研究所 感染病理部 部⻑
千葉⼤学⼤学院医学研究院 感染病態学 教授
鈴⽊ 忠樹
国⽴健康危機管理研究機構 国⽴感染症研究所 感染病理部 主任研究員
千葉⼤学⼤学院医学研究院 感染病態学 特任講師
宮本 翔
【論⽂情報】
雑誌名:Communications Medicine
題 名:Serum anti-nucleocapsid antibody correlates of protection from SARS-CoV-2 re-infection regardless of
symptoms or immune history.
著者名:Sho Miyamoto, Koki Numakura, Ryo Kinoshita, Takeshi Arashiro, Hiromizu Takahashi, Hiromi Hibino,
Minako Hayakawa, Takayuki Kanno, Akiko Sataka, Rena Sakamoto, Akira Ainai, Satoru Arai, Motoi Suzuki,
Daisuke Yoneoka, Takaji Wakita & Tadaki Suzuki*
DOI: https://doi.org/10.1038/s43856-025-00894-8
URL: https://www.nature.com/articles/s43856-025-00894-8
【研究助成】
本研究は、国⽴研究開発法⼈⽇本医療研究開発機構(AMED)新興・再興感染症に対する⾰新的医薬品等
開発推進研究事業 JP25fk0108684 及び厚⽣労働⾏政推進調査事業補助⾦(新興・再興感染症及び予防接種
政策推進研究事業)25HA2001 と 24HA2009 の⽀援により実施されました。
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