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社会保障に関する意識調査2025 (3 ページ)

公開元URL https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20250515.pdf?3750
出典情報 社会保障に関する意識調査2025(5/15)《日本労働組合総連合会》
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調査に関するコメント
日本労働組合総連合会
総合政策推進局長
佐保 昌一
今回の調査は、連合「社会保障構想」(第 3 次)の見直しにあたり、働く人たちが現在の社会保障に対してど
のように感じているのかを把握するために実施しました。
調査では、理想とする社会のイメージとして、「税金や保険料などの負担は大きいが、社会保障が充実した
社会」が、「税金や保険料などの負担は小さいが、自己責任型の社会」を上回る結果となりました。しかしなが
ら、すべての年代で「将来に不安を感じる」という回答が半数を超えました。不安になる理由として、「老後の生
活」を回答する割合がとりわけ 30 代以上で目立つ結果となったことは、現在の社会保障では老後の生活に不
安を感じる状況にあると推察されます。
また、社会保障の充実を求めている一方で、例えば「医療について気がかりなこと」として、「患者自己負担
や健康保険料の負担は今後どうなるのか」という回答が最多となり、「介護制度について気がかりなこと」にお
いても、「利用者自己負担や介護保険料の負担は今後どうなるのか」という回答が最多となるなど、人口減少・
超少子高齢化が急速に進行している状況下、これからの医療や介護に対する負担増への懸念も多いことがわ
かります。
子ども・子育て支援については、「いじめや不登校などの問題が生じたときの支援がわからない」、「子どもの
ための支援になっているか疑問がある」の割合が高くなりました。育児に関する情報が行き届いていないことや、
「所得制限」や「第 3 子以上」など支援対象の制限によって対象外の子どもが生じることからこのような結果が
得られたと推察されます。子どもや保護者に対するプッシュ型の情報発信やアウトリーチ型の支援を強化する
とともに、すべての子どもに対し子どもの最善の利益となる施策を進めていく必要があります。
連合は、社会保障制度について、社会の安心と安定の基盤であり、その活力の源泉でもあると考えていま
す。将来にわたり誰もが住み慣れた地域で安心してくらし続けられる社会を実現するためにも、社会保障の機
能を強化していくことが欠かせません。また、疾病や育児・介護などで働きづらい人や働きたくても働けない人
も一定数存在する現状に対し、仕事と治療の両立支援や子ども・子育て支援の充実、在宅ケアの充実などに
より、働きたいという希望を妨げる困難を取り除いていくことも必要です。そして、効率的で質の高い医療提供
体制の再構築などによる適正化を進めるとともに、社会保障の財源となる税・社会保険料負担についての透
明性と納得性を高め、持続可能な社会保障制度を確立していくことが重要です。
今後は今回の調査結果も踏まえ、すべての働く仲間・生活者が、将来に希望を持って働き続けることができ、
地域で安心してくらしていくことができるよう、引き続き取り組みを進めていきます。

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