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薬-2参考3○令和6年度薬価改定の主な課題と議論の進め方について (36 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212451_00064.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会(第202回 6/21)《厚生労働省》
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その他の課題


本検討会においては、前述のほか、以下のような意見があった。


今後、医療保険制度の下、医薬品の安定供給を確保するとともに、研究開発型の
ビジネスモデルへの転換を促進し、創薬力の強化、ドラッグ・ラグ /ドラッグ・ロ
スの解消に向けて、新薬創出等加算の在り方を含め、革新的な医薬品の評価の改善
等、薬価上の対応を行うに当たっては、以下のような本検討会における指摘につい
て、必要な措置を講ずるべき。


長期収載品については、現行の後発品への置換え率に応じた薬価上の措置を見直
すべきではないか。



後発品への置換えが進んでいない長期収載品については、様々な使用実態(抗て
んかん薬等での薬剤変更リスクを踏まえた処方、製剤工夫による付加価値を踏ま
えた選好等)や安定供給の確保を考慮しつつ、選定療養の活用など、後発品の使
用促進に係る経済的インセンティブとしての患者負担の在り方について、議論が
必要ではないか。



長期収載品以外の医薬品を含めて、薬剤一般について軽度の負担を広く求めるべ
きではないか。



毎年薬価改定については、そもそも特許期間中に薬価改定が行われ、価格が引き
下がることが、日本市場の魅力を引き下げている一因だと指摘されていることや、
後発品の価格の下落と採算性の低下の加速により、医薬品の供給不足をさらに助長
するおそれがあることを踏まえ、その在り方を検討すべきではないか。



財源に関する議論は、医薬品の早期導入や安定供給というより医療保険財政政策
上の話であって、これとは別に創薬力の強化、ドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロスの
解消に向けた政策を進めるべき。



薬剤費について、少なくとも中長期的な経済成長率に沿うように、最低限伸ばし
ていくというような仕組みの検討を行うべきではないか 。



薬剤費は世界中で GDP の対前年度比を上回って成長しており、仮に 日本において
GDP の成長率に収まったとしても、世界市場から比べれば見劣りし、日本の医薬品市
場の魅力の向上につながらないのではないか。



産業育成を公的保険の枠内のみで考えるのではなく、枠外も含めて考えることも
必要ではないか。例えば、セルフメディケーションを推進し国民の選択肢を増やす
という観点から OTC 医薬品産業を育成するなど、医薬品全体としてのビジョンやエコ
システムを検討すべきではないか。



薬価調査のデジタル化を進め、関係者の作業負担の軽減や効率化を図る。また、
薬価制度改革の政策評価を正しく行うため、政府が主導して薬剤費等のデータを収
集することが必要である。

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