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薬-2参考3○令和6年度薬価改定の主な課題と議論の進め方について (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212451_00064.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会(第202回 6/21)《厚生労働省》
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発型のビジネスモデルへの転換を促すとともに、長期収載品から後発品への置換え政
策を推進してきた。


この結果、後発品への置換えは数量ベースで目標である約8割 2 3 に達しようとしてお
り、近年はほぼ横ばいの状況にあるが、後発品への置換えが進まない長期収載品が依
然として存在している。



この点については、後発品への置き換わりが進まない長期収載品を詳細に分析すると、
先発品企業による長期収載品の収益への依存 2 4 のほか、例えば、治療ガイドライ ン 上 2 5
で後発品への切り替えが推奨されていないといった理由により長期収載品が継続的に
使用されていること、患者自身が企業努力によって創出された薬剤の使用感等の付加
価値を選好することや、医療費助成制度等の存在により後発品を選ぶインセンティブ
が働かない場合があること等によって、長期収載品が使用されているといった事情も
あると考えられる。



加えて、バイオシミラーについては、後発品に比べ認知度が低いことや、先発品と効
能・効果等がそろっていない場合があること、有効性及び安全性の観点等から治療中
の切替えが行われにくいこと等の理由により、長期収載品からの置換えが進んでいな
いと指摘されている。



また、オーソライズド・ジェネリック(AG) 2 6 は、先発品と同一の製剤処方で製造さ
れるため、先発品と同様であるといった安心感から市場シェアを獲得しやすい傾向が
あるが、先発品企業が AG の製造販売業者からライセンス料等を得るケースが多く、形
を変えた先発品企業の長期収載品依存となっていると指摘されている。



このような実態も踏まえながら、様々な使用実態(抗てんかん薬等での薬剤変更リス
クを踏まえた処方、製剤工夫による付加価値を踏まえた選好等)や安定供給の確保を
考慮しつつ、引き続き、長期収載品からの更なる置換えを図るための取組を推進する
ことが求められる。

(開発主体の変化)


近年の医薬品研究開発の複雑性や専門性の高まりから、革新的新薬の創出はベンチャ
ー企業が中心となっている。加えて、実用化段階に至るまでの臨床試験の実施や承認
申請、販売等については、ベンチャー企業がその技術やノウハウ、専門人材を有して

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金額ベースでは約4割となっている。(第8回 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関
する有識者検討会 資料 p1 4)
長期収載品を扱う企業 1 2 0 社のうち、長期収載品の売上比率が 50 %を超える企業は 25 社
(20.8 %)であった。(第8回 医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に係る有識者会議
資料 p 9)
てんかん診療ガイドライン 2018 (日本神経学会監修)
明確に定義はされていないが、一般的には、有効成分のみならず、原薬、添加物、製法等が先発品
と 同 一 で あ る 後 発 品 を い う 。 先 発 品 企 業 の 許 諾 ( Authorize ) を 受 け て 、 製 造 販 売 す る た め 、「 オ ー
ソライズド・ジェネリック(A G )」と呼ばれている(平成 29 年8月9日中医協 薬-1p14 )

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