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資料4  シクロホスファミド水和物 (16 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00027.html
出典情報 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第55回 5/31)《厚生労働省》
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移植 6 カ月後までのグレード II~IV の急性 GVHD 発現割合は 33%、グレード III/IV の急
性 GVHD 発現割合は 13%であり、移植 2 年後までの慢性 GVHD 発現割合は 24%、中等度
から重度の慢性 GVHD 発現割合は 7%であった。
安全性について、移植 1 年後までに 5/40 例が死亡し、死因はびまん性肺胞出血 3 例、感
染症 2 例であった。有害事象として、肝中心静脈閉塞症が 1 件認められたが、支持療法の
みで回復した。出血性膀胱炎が 7 件に認められ、すべてで BK ウイルスが、1 例でアデノウ
イルスが検出された。4 件は支持療法で回復し、3 件は薬物治療を受けた。非感染性びまん
性肺胞出血は 3 件認められた。細菌感染は 23 件、真菌感染は 3 件、ウイルス感染は 25 件
認められた。
22) Berger M, et al. Feasibility and outcome of haploidentical hematopoietic stem cell
transplantation with post-transplant high-dose cyclophosphamide for children and adolescents
with hematologic malignancies: An AIEOP-GITMO retrospective multicenter study. Biol Blood
Marrow Transplant 2016; 22: 902-9. 37)
血縁又は非血縁の HLA 適合ドナーがいない 1~21 歳の高リスクの造血器悪性腫瘍患者
33 例を対象に、移植後シクロホスファミドを用いた血縁者間 HLA 半合致移植に関する後
方視的研究が実施された。GVHD の予防を目的として、シクロホスファミド(50 mg/kg を
移植後 3 日目及び 4 日目に投与)、MMF 及びカルシニューリン阻害剤(TAC 又は CsA)が
用いられた。
主要評価項目は全生存期間とされ、移植 1 年後までの全生存割合は 72%であった。
グレード II~IV の急性 GVHD、グレード III/IV の急性 GVHD、慢性 GVHD について、
発現割合はそれぞれ 22%、3%及び 4%であった。
安全性について、9/33 例が死亡し、死因は原疾患の進行 5 例、特発性間質性肺炎、敗血
症ショック、脳出血性脳卒中、白血病再発後に施行された臍帯血による 2 回目の造血幹細
胞移植後の感染症各 1 例であった。CMV、EB ウイルス又はアデノウイルス関連疾患を発
症した患者は認められなかった。CMV、EB ウイルス及びアデノウイルスの再活性化は、そ
れぞれ 36%、3%及び 3%に認められた。出血性膀胱炎は 17%に認められた。
23) Yesilipek MA, et al. Haploidentical hematopoietic stem cell transplantation with post-transplant
high-dose cyclophosphamide in high-risk children: A single-center study. Pediatr Transplant
2016; 20: 417-23. 38)
移植後シクロホスファミドを用いた血縁者間 HLA 半合致移植を施行した 3.5~17 歳の小
児 15 例を対象とした後方視的研究が実施された。GVHD の予防を目的として、シクロホス
ファミド(50 mg/kg を移植後 3 日目及び 5 日目に投与)
、カルシニューリン阻害剤(CsA 又
は TAC)
、MMF 又はメチルプレドニゾロンが用いられた。
急性 GVHD は、グレード I が 1 例、グレード II が 4 例、グレード III が 3 例認められ、
軽度の慢性 GVHD は 2 例認められた。

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