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最終評価報告書 第4章 (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28410.html
出典情報 健康日本21(第二次)最終評価報告書を公表します(10/11)《厚生労働省》
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2.国内外の健康づくり運動に関する動向
(1)国際的な公衆衛⽣の流れ(参照︓別添3(参考))
健康増進(Health Promotion)の考え⽅は、昭和 21(1946)年に世界保健機関
(WHO︓World Health Organization)が提唱した「健康とは単に病気でない、虚弱で
ないというのみならず、⾝体的、精神的そして社会的に完全に良好な状態を指す」という健康の
定義から出発している。その後、1970 年代になると、健康増進は、疾病とは対⽐した理想的な
状態、すなわち健康を想定し、それを更に増強することを意味する概念的な定義がなされ(ラロ
ンド報告)、また、⽶国の Healthy People で応⽤された際には、個⼈の⽣活習慣の改善を
意味している。そして、1980 年代以降、健康増進はもう⼀度捉え直され、個⼈の⽣活習慣の
改善だけでなく、環境の整備を合わせたものとして改めて提唱された(オタワ宣⾔、ヘルシーシテ
ィ)。このように、健康増進という考え⽅は時代によって内容が変遷してきたといえる。
1950 年から 1960 年代には世界⼈⼝に占める 65 歳以上の者の割合(⾼齢化率)が約
5%であったが、2015 年には 8.2%に上昇し、2060 年には 17.8%にまで上昇するものと⾒
込まれている。また、疾病構造も⼤きな変化を遂げており、主要な疾病は、感染性疾患や栄養
障害から⾮感染性疾患に移⾏してきた。さらに、臨床医学の⽬覚ましい技術⾰新とともに、医療
の需要増加による医療費の増加が課題となり、医療費適正化の観点からも予防・健康づくりの
重要性が⾼まってきた。
そして、1980 年代後半になると、予防は個⼈のみで実現できるものではなく、社会環境の整
備や資源の開発が必要であることが指摘され、オタワ宣⾔につながっていく。
【代表的な⽂書・宣⾔】
1986 年 オタワ憲章(WHO)(21 世紀の健康戦略として)
1990 年 Healthy People 2000(アメリカ)
1998 年 SOCIAL DETERMINANTS OF HEALTH THE SOLID FACTS(WHO)
2000 年 Healthy People 2010(アメリカ)
2005 年 バンコク憲章(WHO)
2009 年 ナイロビ会議(WHO)
2010 年 Adelaide Statement on Health in All Policies(WHO)
2011 年 Rio Political Declaration on Social Determinants of Health(WHO)
2020 年 Healthy People 2030(アメリカ)

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第4章 Ⅰ