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資料4-3   クロミフェンクエン酸塩 (19 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000198856_00022.html
出典情報 医薬・生活衛生局が実施する検討会 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議(第50回 1/26)《厚生労働省》
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(2)要望内容に係る外国人におけるエビデンス及び日本人における安全性の総合評価につ
いて
1)国内外の公表論文で報告された有害事象の発現状況
安全性に係る記載のある公表論文について、海外で実施された無作為化比較試験 12)14)15)
16)

の本薬投与群で報告された有害事象は、卵巣嚢腫の増大、悪心、ほてり、乳腺の圧痛、

視覚障害、OHSS 等であった(5.(1)参照)
。また、国内の公表論文のうち、安全性に係る
記載のある文献では、本薬投与例で中等度以上の OHSS の発現は認められなかった旨の記
載があったのみである(6.(2)参照)

2)開発要請を受けた企業が収集した国内副作用報告の状況
開発要請を受けた企業が収集した国内副作用報告は表 2 のとおりであった。転帰は、不
明の 5 件(OHSS 3 件、血栓症及び流産各 1 件)を除き、回復又は軽快であった。添付文書
で注意喚起されていない事象については、いずれも他の要因が想定される又は件数が少な
く関連性が明確ではないことから、現時点で追加の注意喚起は不要と開発要請を受けた企
業は判断している。
表2 クロミッド錠50 mgの国内副作用報告における重篤な副作用の内訳
副作用名(PT)
卵巣過剰刺激症候群
異所性妊娠
血栓症、腹痛、卵巣腫大、腹水、出血、子宮内外同時妊娠、腹膜嚢胞、脳梗塞、流産、子宮付属
器捻転

件数
8
2
各1

以上より、検討会議は以下のように考える。
海外の臨床試験及び国内の副作用報告でOHSSが多数認められた。OHSSは、卵巣茎捻転
や血栓症を伴うこともあり、ARTにおいて発現に注意すべき有害事象であることが本邦の
医療現場で広く知られている。ガイドライン等にOHSSのリスク因子やリスクの回避方法、
発現時の対処方法等が示されており、COS中の経腟超音波検査や血清エストラジオール濃
度等によるモニタリングといった方策が本邦の医療現場で定着している2)57)。これらの方
策を講じることで、本邦において本薬をARTにおけるCOSに用いた際のOHSSは重大な問題
とならない程度に管理可能と判断する。OHSS以外の有害事象又は副作用は、多くが既承認
の効能・効果で既に注意喚起がなされている事象であり、既承認の効能・効果での使用時
と同様の管理がなされるのであれば、大きな臨床的問題にはならないと考える。また、注
意喚起されていない事象についても、企業の見解を踏まえると、現時点で追加の注意喚起
をしないことは妥当と判断できる。したがって、不妊治療に十分な知識と経験のある医師
のもと、適切に上記の副作用が管理されるのであれば、本薬を日本人のARTにおけるCOS
に使用した際の安全性は大きな臨床的問題とはならないものと判断する。
(3)要望内容に係る公知申請の妥当性について
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