よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


04資料1-2 9価 HPV ワクチンの定期接種化に係る技術的な課題についての議論のまとめ (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000192554_00024.html
出典情報 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会(第49回 10/4)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

16, 18 型における免疫原性は、4価に対して非劣性であった。その他の HPV 型
(31, 33, 45, 52, 58 型)についても、ワクチン初回接種から最長6年(中央値
4年)後の時点で、前がん病変などの発生に対し、9価で高い有効性が認められ
た。
国内の臨床研究においては、日本人の 9-15 歳の女性を対象とした9価の免疫
原性(3回接種)は、初回接種から7ヶ月後、全被接種者で9価が標的とする遺伝
子型に対する抗体陽性を示した。3回目接種から2年間、 9価が標的とする遺伝
子型に対する抗体応答の持続性も示された。日本人の 16-26 歳の健康な女性を対
象とした4価と9価の有効性(3回接種、無作為化二重盲検試験)の比較におい
て、9価の接種群は、HPV31, 33, 45, 52, 58 型の持続感染の9割が抑制された。
1回目の接種から7ヶ月後の9価の HPV6, 11, 16, 18 型に対する抗体価は4価
と同等であった。
(5)

9価 HPV ワクチンの安全性について

<小委員会での議論のポイント>
○ 9価 HPV ワクチンの安全性は一定程度明らかになっている。
○ 4価と比較し接種部位の症状の発現は多いが、全身症状は同程度である。
 接種部位の症状
9価 HPV ワクチンに関する臨床試験結果では、ワクチン接種後に何らかの接種
部位の症状が見られた者の割合は 72-95%で、痛みが最も報告頻度が高く(5593%)、腫れ(9-49%)、紅斑(9-42%)が続いた。4価と比較した試験において、
9価の被接種者における接種部位の症状発現は多かった。
米国における9価承認後の有害事象報告(VAERS)において、ワクチン接種後
の接種部位の痛みは有害事象中 4.5%、紅斑が 4.4%であった。米国のワクチン
の安全性を評価する制度(VSD)において、接種部位の症状に関する報告数は想定
範囲内であった。
 全身症状
9価 HPV ワクチンの全身症状に関する臨床試験結果では、9価の被接種者のう
ち、全身症状が見られた者の割合は 35-60%で、研究者により HPV ワクチン接種
と関連のある全身症状と判断された者の割合は 14-31%であった。報告頻度が高
かった症状は頭痛(2-20%)、発熱(2-9%)、嘔気(1-4%)、めまい(1-3%)、疲
労感(0-3%)であった。研究者が重篤と判断した症状(致死的、重篤な後遺症、
入院例など)は 0-3%であり、ワクチンに関連していると判断された症例は 00.3%であった。9価と4価の安全性を比較した臨床試験のメタアナリシスでは、
9価の被接種者では4価の被接種者と比較して、頭痛、めまい、疲労感、発熱、
消化器症状の頻度がそれぞれ、1.07 倍(95%CI 0.99-1.15)、1.09 倍(0.93-1.27)、
1.09 倍(0.91-1.3)、1.18 倍(1.03-1.36)、1.24 倍(1.09-1.45)であった。96