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資料 (22 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000977503.pdf
出典情報 医療分野における仮名加工情報の保護と利活用に関する検討会(第7回 8/19)《厚生労働省》
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つある。
この数年でも、次世代医療基盤法の制定、仮名加工情報の創設やいわゆる「2000 個
問題」の解消などを含む累次にわたる個人情報保護法の改正、加えて、いわゆる「公衆
衛生例外」規定の活用など、運用上の様々な配慮は重ねられてきたものの、例えば、自
らが利活用しようとする医療情報が「公衆衛生例外」規定の適用対象に該当するか等
を個別に判断することなく、予見可能性を高めた上で医療情報を安定的に利用できる
ようにしていけるような仕組みとすることが必要である。
✓ とりわけ、様々な医学研究や創薬、医療機器開発等の場面で利活用の期待が大きい
情報は、氏名等を削除することで仮名化された医療情報(以下「仮名化された医療情
報」という。
)である。
このような場面では、多くの場合、
「顕名」の医療情報は必要とされない。予後情報
等を追跡し、治療や投薬等の有効性を確認することが可能な仕組み、また、いわゆる
「特異な値」を削除するといった対応が不要な仕組みを求める声が大きい。
有識者・関係団体等(以下「有識者等」という。
)から行ったヒアリングにおいても、
現行法制上の規制の存在1を前提とした上で、例えば、以下のようなケースについて、
個情法上の例外規定の適用対象に該当するか等を個別に判断することなく、予見可能
性を高めた上で仮名化された医療情報を安定的に利用できるようにする必要があると
の指摘があった。
① ある医療機関・研究機関が特定の疾患に係る創薬研究・治療法開発目的で取得し
た医療情報を、他の医療機関・研究機関と共同で、当該特定の疾患には該当しない疾
患に係る創薬研究・治療法開発に活用(一定期間が経過しており、本人の再同意の取
得が現実的に難しいケースが相当数あるような場合)
② 学会等が保有する質の高いレジストリデータを仮名化した上で製薬企業に提供し、
医薬品の研究開発に活用(学術例外の対象とはならないケース)
③ 希少疾患や難病に効果を発揮する治療薬を開発し、PMDA(独立行政法人医薬品医
療機器総合機構)に対して薬事承認の申請を行う際に、製薬企業が保有するデータ
と医療機関が保有するデータの一致性(データの信頼性)が確認できる形で活用
④ 地域におけるクリニカルパス等の医療機関連携や専門医の養成など、地域医療の
強化に要する活用であって、仮名化された医療情報が必要である場合

1

現行法では、基本的に患者本人の明示的な同意がなければ実現が困難、という意味である。

2