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医療機関の経営改革に向けた規制緩和 本文 (6 ページ)

公開元URL https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/2026/260610.html
出典情報 医療機関の経営改革に向けた規制緩和(6/10)《経済同友会》
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Ⅲ-2医療機関の収益性改善に向けた規制緩和
医業利益における赤字病院の割合は毎年増加し、本業の医療提供のみでは病院経
営が成り立たなくなっている現状において、診療報酬の継続的な引き上げが期待で
きない以上、医療に影響のない範囲で規制を見直し、自律的に収益源を持たせる環
境整備が必要である。
(1) 収益事業および付随業務の認可拡大
こうした診療報酬が抑制されている現状を医療機関が自律的に打破し、経営体力
を強化するためには、収益源を多角化できる環境整備が不可欠である。具体的に
は、国や第三者機関によって一定の質が認められた医療機関に対しては、医療法人
が持つ専門的な知見を最大限に活用した栄養食品やリハビリテーション機器の開
発・販売といった収益事業を許可すべきである。これにより、公的な報酬に過度に
依存しない自立した経営基盤の構築が可能となる。
あわせて、医療法人の附帯業務として、支援、介護予防、産福共創サービスなど
の地域活動に資する事業を加えるべきである。これは、地域の健康維持に貢献しつ
つ、診療報酬外の収益を確保できる体制を整えることで、医療機関の持続可能性を
高めることにつながる。
(2) 医療インバウンドの推進
ガバナンス改革や経営の集約化を進める大手医療グループ等は、そのスケールメ
リットと経営体力を活かし、収益性の高い高度な医療サービスの提供が可能とな
る。医師不足を深刻化させる懸念があるが、問題の本質は絶対的な数ではなく、地
域や診療科目による「偏在」であり、インバウンド推進はむしろ医療資源の効率的
な活用と配置を促す契機となる。こうした自律的な経営基盤を確立するための戦略
的な収益源として、医療インバウンドを推進すべきである。
外国人患者による自由診療収益は、最新の医療機器や設備、研究開発への再投資
を可能にするだけでなく、その収益を国内向けの設備投資やスタッフの処遇改善に
充てる「デュアルユース」により、結果として地域医療の維持・強化に還元される
「成長と分配の好循環」を生み出す原資となる。また、海外需要の安定的な取り込
みは、国内の医療機器・医薬品メーカーの事業予見性を向上させ、先進医療の開発
や国内への産業投資を促進する強力な呼び水としても機能する。
政府は「Medical Japan」としてのブランド化や、電子ビザ導入による手続きの迅
速化を急ぐべきである。同時に、高い遂行能力を有する医療機関をモデルケースと
して特定・集中支援し、海外拠点の構築や送患プラットフォームの整備を行うこと
で、医療を日本を牽引する強靭な成長産業へと発展させるべきである。
Ⅲ-3 医療ニーズ変化に向けた機能転換
2040年に向け、医療ニーズは従来の「単一疾患治療」から、複数の疾患を抱える
高齢者(マルチモビディティ)への「全身管理と生活支援」へとシフトしている。

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