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○入院(その4)について-2 (65 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00121.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第498回  11/19)《厚生労働省》
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療養病棟入院基本料に係る課題(小括)
(3) 医療区分・ADL区分について
・ 令和2年度診療報酬改定において、中心静脈栄養の適切な管理の推進の観点から、中心静脈注射用カテーテル挿入等について、長期の栄
養管理を目的として留置する場合において、患者又はその家族等への説明及び他の保険医療機関等に患者を紹介する際の情報提供を要件に
追加する見直しを行ったことから、その影響等について分析した。
・ 医療区分3の1項目に該当している患者の該当項目は、中心静脈栄養を実施している状態が最も多かった。
・ 平成30年10月時点でデータ提出加算を届け出ていた医療機関を対象に、平成30年10月と令和2年10月の中心静脈栄養を実施している患者
の、療養病棟入院基本料を算定する病棟に入院する全患者に占める割合を比較した。平成30年10月では0.27%、令和2年10月では10.25%で
あり、平成30年と令和2年で大きな差はみられなかった。
・ 令和2年度改定において要件とされた「患者・家族等に療養上必要な事項を説明する」ことにより、対象患者に変化があったと回答した施設は
全体の約10%であった。対象患者の変化の内容について、全入院料でみると、「中心静脈栄養以外が選択されるようになった」が最多であった。
・ 中心静脈栄養に該当する患者について、入院中の嚥下機能評価の有無をみたところ、ありの割合は入院料1では25.4%、入院料2では
32.6%、経過措置(注11)では0%であった。嚥下機能障害については、半数程度の患者が嚥下機能障害なしと評価されていた。また、嚥下リハ
ビリについては、約9割の患者で入院中に実施されたことがなかった。
・ 中心静脈栄養を実施している患者のうち、嚥下リハビリ又は脳血管疾患等リハビリテーションを入院中に実施されたことのある患者の割合を
入院料毎に比較した。入院料1では32.6%、入院料2では16.9%、経過措置(注11)では25.0%の患者が嚥下リハビリ・脳血管疾患等リハビリ
テーションのどちらか又は両方を実施されていた。
・ 中心静脈栄養を実施している患者について、嚥下機能障害の有無により、嚥下リハビリ又は脳血管疾患等リハビリテーションの実施割合を比
較した。嚥下機能障害ありの患者のうち、嚥下リハビリ又は脳血管疾患等リハビリテーションどちらも実施されていない患者の割合は5割超で
あった。
・ 中心静脈栄養を実施している患者の中心静脈栄養開始からの日数の平均値について、嚥下機能評価ありの患者の場合は、なしの場合と比
較して、その日数が短かった。
・ 新規入院患者に占める、入院時から中心静脈栄養を実施している患者のうち、令和2年8~10月の3か月間で中止又は終了した患者の割合
の医療機関分布は、0%以上10%未満の医療機関が最も多かった。一方で100%の医療機関も存在した。
・ 入院後に中心静脈栄養を開始した患者のうち、中心静脈栄養を中止・終了した患者数の割合の医療機関分布は、0%以上10%未満が最も多
かった。一方で100%の医療機関も存在した。
・ 「入院時点で中心静脈栄養を実施していた患者のうち、中止又は終了した患者」の割合が0%の医療機関を対象として、「入院後に中心静脈
栄養を開始した患者のうち、中止・終了した患者」の割合について0%の医療機関と0%を超える医療機関に入院する患者の嚥下機能評価等の
実施割合を比較すると、0%を超える医療機関は、それ以外の医療機関に比べ、嚥下機能評価、嚥下リハビリ等の実施割合が高かった。
・ 中心静脈栄養を実施している患者について、嚥下機能評価の有無別に、抜去の見込みを比較すると、嚥下機能評価ありの患者の方がなしの
患者と比較して、抜去予定のある患者の割合が高かった。
・ 中心静脈栄養を実施している患者に対して嚥下機能評価・嚥下リハビリを1人でも実施している医療機関としていない医療機関で分け、それ
ぞれの医療機関に入院している患者について、中心静脈カテーテル抜去の見込みを比較した。「抜去できる見込みなし」の割合は、それぞれ、嚥
下機能評価なしの患者のみの医療機関及び嚥下リハビリなしの患者のみの医療機関で高かった。

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