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3 先進医療Bの総括報告書に関する評価について(別紙3-2)[1.8MB] (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00111.html
出典情報 先進医療会議(第149回 12/4)《厚生労働省》
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文献のご提示ならびにご指摘ありがとうございました。大変勉強になりました。今回のプロトコル作成に
おいて、統計解析計画の策定は過去の先行臨床研究の情報をもとに行われました。この先行臨床研究
での対象者選択基準は主に「形態が良好であることが確認できる受精卵を用いて胚移植を 3 回以上行
い、かつ移植に用いた胚が合計 4 個以上であっても生化学的妊娠にいたらない患者」でかつ「Th1/Th2
比が 10.3 以上」の患者でしたので、「3 回胚移植不成功」の患者はさらに Th1/Th2 比で選択されており
ます。
今回の研究では目標症例数を 26 例と設定し、「3 回以上の胚移植で 4 個以上の胚を用いて不成功」
(4-1 選択基準(1))でかつ「Th1/Th2 比が 10.3 以上」(4-1 選択基準(4))で、さらに他の選択基準、除
外基準も満たした症例を登録しており、登録完了までに 90 例の「3 回以上の胚移植で 4 個以上の胚を
用いて不成功」の患者のスクリーニングを行い、登録率は 28.9%でした。
3 回胚移植不成功患者の 4 回目の臨床的妊娠率は 20%程度とご教示いただきましたが、「Th1/Th2
比が 10.3 以上」の選択が加わることにより、先行臨床研究では妊娠率は 0%でありましたので、この結
果をもとに統計解析計画を立てました。
2.タクロリムス投与の対象外となった Th1/Th2 が低いのみでタクロリムス投与がなされなかった患
者、すなわち「スクリーニングで Th1/Th2 比以外の選択基準を満たし、除外基準も全て該当しない方
の中で、Th1/Th2 比が選択基準を満たしている方は累積研究参加者の約 29%(26/90)」の 64 名の
方々は、投与対象とならずとも体外受精-胚移植は続けておられることと推察します。この方々の妊
娠予後が分かれば教えていただきたく思います。
【回答】
スクリーニングで除外された患者さんは登録しておりませんので、研究の対象外となっております。従っ
て、EDC(Electronic Data Capture)入力はされていないため本研究では評価いたしておりません。
ご指摘いただきました患者集団は免疫の関与しない原因不明の不妊症に分類されると考えます。新
たに後方視的研究を計画し、スクリーニング脱落後の治療方法と治療成績を得ることは可能と考えます
が、治療施設の変更、治療再開の時期、治療期間等の条件が個々の患者で異なると推測されますの
で、長期間かつ広範囲な追跡調査が必要であり、現時点では評価は困難であります。
3.〇 低用量投与群で 66.7%(38.4~88.2)、高用量投与群で 55.6%(21.2~86.3)であった。この結果
は主要評価項目である胚移植後 3 週時の臨床的妊娠ありの割合(表 11.4.1.1-1)と同一であった。
と、報告されていますが、通常生化学的妊娠率と臨床的妊娠率の間にはそれなり(数%以上)の乖
離があることがほとんど、と認識しております。今回の臨床的妊娠に至るまでに pregnancy loss がな
かったことはタクロリムスの効果と何らかの関係がありそうでしょうか。
【回答】
今回の評価は 26 症例での検討になりますが、生化学的妊娠率と臨床的妊娠率に差はありませんでし
た。臨床的妊娠後は、流産を含め別の観察研究により出産までの調査を継続して行っております。全例
の情報収集まで至っておりませんが、結果がまとまり次第報告する予定です。
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