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国勢調査と人口動態統計の個票データリンケージにより日本人の教育歴ごとの死因別死亡率を初めて推計(スライド資料) (23 ページ)

公開元URL https://www.ncc.go.jp/jp/information/researchtopics/2024/0328/index.html
出典情報 国勢調査と人口動態統計の個票データリンケージにより日本人の教育歴ごとの死因別死亡率を初めて推計(3/28)《国立がん研究センター》
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考察③(死因別)


死因別では、ほとんどの死因で教育歴が短い群で死亡率がより⾼いという関連がみられ、死亡率の教育歴によ
る健康格差が⼤きな死因は、脳⾎管疾患、肺がん、虚⾎性⼼疾患、胃がんなどだった。



わが国でも教育歴により喫煙率が⼤きく異なることが報告されており(教育歴が短い群で喫煙率が⾼い)、欧
⽶など諸外国と同様に、喫煙や塩分過多などの既知のリスク要因の分布が社会経済状態によって異なることで
死亡率の差につながっている可能性が⽰された。



⼀⽅、乳がんでは「⼤学以上卒業者」の⽅が死亡率が⾼い傾向があった。乳がんのリスク要因として妊娠・出産
歴が少ないなどの⽣殖関連要因がこれまでの疫学研究により明らかになっており、教育歴が⻑い⼥性の⽅がこの
リスク要因に当てはまる場合が多いことで死亡率が⾼くなっている可能性が考えられる。



わが国では公衆衛⽣と医療技術の向上により、戦後⻑きにわたって年齢調整死亡率は減少を続けてきたが、
ほとんどの死因で社会経済状態によって死亡率に差があることが明らかとなった。
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