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(3)個室ユニット型施設の整備・運営状況に関する調査研究事業(報告書)(案)[5.5MB] (156 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38545.html
出典情報 社会保障審議会 介護給付費分科会(第240回 3/18)《厚生労働省》
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第4部 本事業のまとめ
本事業では、1ユニットの定員が 10 人を超えるものも含めたユニット型施設について、地域に
おける整備状況やケアの提供体制を含めた運営状況、従来型施設と併設する場合の職員の兼
務の活用状況、ユニットケア研修等に関する実態把握を行い、検討に資する基礎資料を作成する
ことを目的として、介護保険施設および自治体に対するアンケート調査およびヒアリング調査を行
った。併せて、ユニットケア研修受託団体に対するヒアリング調査を行ったところ以下の結論を得
た。
○地域における整備状況および運営状況
1ユニットの定員数 11 人以上のユニットを設置している施設は、ユニット型個室またはユニット
型個室的多床室を算定している施設の約1割であった。また、定員数 10 人以下ユニットと比べた
場合における定員数 11 人以上ユニットの職員が行うケア内容や業務負担等について、「変わらな
い」とする回答が最も多かった。さらに、ヒアリング調査において、ユニット間で業務の質・負担の
差異が出ないようにするための工夫として、職員の技術レベルや経験の違いを加味した職員配置、
業務ひっ迫時におけるユニット間の人員応援、ユニットに紐づかないフリーの職員によるヘルプ対
応等が行われていることが明らかとなった。
一方で、業務の実態に関しては各業務を担当する職員の主観に基づくものであり、また、
配置職員数(夜勤配置数含む)等の影響を別途考慮する必要がある点に留意する必要がある。
自治体に対するアンケート調査では、個室ユニット型施設の1ユニットの定員に関する改正に
関する運営指導の実施状況について、「特に実施していない」と回答した割合が約6割、「集団指
導の際に関連情報を周知している」が約2割であることが明らかとなった。
○ユニットケア研修の実態
新型コロナウイルス感染症の影響により、ユニットリーダー研修のうち実地研修の未受講者へ
の受講勧奨を進めているものの施設から反応がない場合があることや、未受講者がすでに施設
を退職している場合があること、過去に在籍した施設で発行した研修修了証明書の位置づけが曖
昧となっていること、また、実地研修施設が不足していることが明らかとなった。
なお、上記調査の限界として、ユニットの定員数を変更して施設運営を行う場合、自治体への
指定申請や変更の届出、施設の増改築等が必要となるため、令和3年度介護報酬改定を受けて
定員数を変更した施設ではケアが実践されるまで数年程度かかることが挙げられる。そのため、
今回の調査で得られた今後の設置意向等の結果も踏まえながら、定期的にユニット型施設の整
備状況等を把握する必要がある。

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