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資料2-4 緊急承認された医薬品の市販後安全対策について[10.9MB] (97 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36611.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和5年度第2回 11/30)《厚生労働省》
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ゾコーバ錠(6)
表 172 主な選択・除外基準

れ、6例で本薬投与前に認められたアミノ酸残基とアミノ酸変異
の混在(A94A/V、L272L/P、T45T/S、M130M/V、K100K/

選択 1.
12歳以上 1
8歳未満かつ体重 40
kg以上又は 1
8歳以上 70歳未満
基準 2.
SARSCoV2陽性(無作為化前 120時間以内に採取された検体を用
いた PCR検査等により確認)
3.
SARSCoV2による感染症の症状(14症状 a)のうち 1つ以上)発
現が無作為化前 120時間以内
4.
無作為化時点において、SARSCoV2による感染症の症状(12症
状)b)のうち、中等度(スコア 2)c)以上の症状が 1つ以上認め
られる。ただし、SARSCoV2による感染症の発症前から存在し
た症状である場合は、SARSCoV2による感染症により悪化した
と被験者が判断した症状に限る
5
.
治験薬投与開始〜投与終了後少なくとも 1
0日間避妊が可能な者
6
.
(女性のみ)妊婦ではなく、妊娠している可能性もない者

St
opと M130M/
I
、D2
63D/E:各 1例)が認められた。
18.3.2非臨床試験

nvi
t
r
o 耐性発現試験におい
SARSCoV2臨床分離株を用いた i
て、4代継代した結果、SARSCoV23CLプロテアーゼ領域に単
一のアミノ酸変異(D48G、M49L、P52S及び S144A)及び複数
のアミノ酸変異(M49L/S1
44A)を有する株が認められた 13)

D48G、M49L、P52S又は S144Aを導入した組換え SARSCoV2
は、エンシトレルビルに対して 3.
7〜17倍の感受性低下を示し、
M49L/S144Aを導入した組換え SARSCoV2は、エンシトレル
ビルに対して 100倍の感受性低下を示した 14)
。国際共同第Ⅱ/Ⅲ

除外 1
.
SpO2が 93
%以下(室内気)
基準 2
.
酸素投与を要する
3
.
人工呼吸器を要する
4.
中等度以上(CTCAE第 5.
0版 Gr
ade2以上)の肝疾患の現病歴又
は慢性病歴を有する
5.
中等度以上(CTCAE第 5.
0版 Gr
ade2以上)の腎疾患の現病歴又
は慢性病歴を有する

相試験(T1221試験)第Ⅱa相パートにおいて認められたアミノ
酸変異である A234S、L87F、H246Y、又は T198Iを導入した組
換え SARSCoV2は、エンシトレルビルに対して感受性変化を示
さなかった 15)


19.有効成分に関する理化学的知見

a)①倦怠感又は疲労感、②筋肉痛又は体の痛み、③頭痛、④悪寒又は発
汗、⑤熱っぽさ又は発熱、⑥鼻水又は鼻づまり、⑦喉の痛み、⑧咳、
⑨息切れ(呼吸困難)、⑩吐き気、⑪嘔吐、⑫下痢、⑬味覚異常、⑭嗅
覚異常
b)①倦怠感(疲労感)、②筋肉痛又は体の痛み、③頭痛、④悪寒又は発
汗、⑤熱っぽさ又は発熱、⑥鼻水又は鼻づまり、⑦喉の痛み、⑧咳、
⑨息切れ(呼吸困難)
、⑩吐き気、⑪嘔吐、⑫下痢
c)症状のスコアを被験者本人が 4段階(0:なし、1:軽度、2:中等度、
3:重度)で評価

一般的名称:エンシトレルビル

フマル酸

(Ens
i
t
r
el
vi
rFumar
i
cAc
i
d)(J
AN)
化学名:(
6E)
6[
(
6
Chl
or
o2me
t
hyl
2H i
ndazol
5yl
)
i
mi
no]
3[
(
1met
hyl
1
H1,
2,
4t
r
i
azol
3yl
)
met
hyl
]
1[
(
2,
4,
5t
r
i
f
l
uor
ophenyl
)
met
hyl
]
1,
3,
5t
r
i
azi
nane2,
4di
one
monof
umar
i
cac
i
d
分子式:C22H17Cl
F3N9O2・C4H4O4

副作用発現頻度は、24.
5%(148/604例)であり、主な副作用は、

分子量:647.
95

高比重リポ蛋白減少 18.
4%(1
11/604例)であった 9)。

性状:白色の粉末である。
化学構造式:

18
.薬効薬理
18.1作用機序
エンシトレルビルは SARSCoV23CLプロテアーゼを阻害し、
ポリタンパク質の切断を阻止することで、ウイルスの複製を抑制
する 10)

18.2薬理作用
18.2.1Invitro ウイルス増殖抑制効果
エンシトレルビルは細胞培養系を用いた試験において、SARS-

融点:245.
2℃

CoV2臨床分離株〔従来株(A系統)、al
pha株(B.
1.
1.
7系統)、

21.承認条件

bet
a株 ( B.
1.
351系 統 )、 gamma株 ( P.
1系 統 )、 del
t
a株

21.1医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

(B.
1.
617.
2系統)、t
het
a株(P.
3系統)、l
ambda株(C.
37系統)、

21.2本剤の投与が適切と判断される症例のみを対象に、あらかじ

mu株(B.
1.
621系統)及び omi
cron株(B.
1.
1.
529/BA.
1、

め患者又は代諾者に有効性及び安全性に関する情報が文書をもっ

BA.
1.
1、BA.
2、BA.
2.
75、BA.
4、BA.
5及び XE系統)〕に対して

て説明され、文書による同意を得てから初めて投与されるよう、

抗ウイルス活性を示し、50%有効濃度(EC50値)は、Ver
oE6/

医師に対して要請すること。

TMPRSS2細 胞 で 0.
22〜 0.
52μ mol
/L、 HEK293T/ACE2-

21.3国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1
221試験)の第Ⅲ相パートから適

TMPRSS2細胞で 0.
026〜0.
064μmol
/Lであった。初代ヒト鼻腔

切に有効性が確認された試験成績を取りまとめ速やかに提出する

由来細胞のヒト気道上皮 3次元器官培養モデルを用いた細胞培養

こと。

系において、SARSCoV2臨床分離株〔del
t
a株(B.
1.
617.
2系

22.包装

統)〕に対する EC90は 0.
117μmo
l
/Lであった 11)


28錠[14錠(PTP)×2


18.2.2Invivo 抗ウイルス作用
SARSCoV2臨床分離株を接種した感染マウスにおいて、エンシ

23.主要文献

トレルビルは、ウイルス接種直後からの投与及びウイルス接種

〔文献請求番号〕

24時間後からの投与のいずれの場合でも、肺組織内ウイルス力

1)社内資料:エンシトレルビルのラット及びサルの反復投与毒性

価を用量依存的に減少させた。また、SARSCoV2マウス馴化株

試験(2022/11/22承認、申請資料概要 2.
6.
6.
3)〔202200224〕

を接種したマウス致死モデルにおいて、溶媒群と比較してエンシ

2)社内資料:エンシトレルビルの健康成人対象第Ⅰ相試験(薬物

トレルビル群で生存率の改善、生存期間の延長及び体重減少の抑

動態・安全性)(2022/11/22承認、申請資料概要 2.
5.
3.
1.
1)

制が認められた 12)


〔202200225〕

18.3耐性

3)社内資料:エンシトレルビルの健康成人対象第Ⅰ相試験(食事

18.3.1臨床試験

の影響)(2022/11/22承認、申請資料概要 2.
5.
2.
3)〔202200226〕

国際共同第Ⅱ/Ⅲ相試験(T1221試験)第Ⅱa相パートにおいて、

1
4C]
4)社内資料:[
エンシトレルビルの i
nvi
t
r
o 血清中タンパク結

ベースライン前後の塩基配列解析が可能であった本薬群の被験者

合 試 験 ( 2022/11/22承 認 、 申 請 資 料 概 要 2.
6.
4.
4.
1.
1)

34例のうち、10例で本薬投与後に SARSCoV23CLプロテアー

〔202200227〕

ゼ領域にアミノ酸変異が認められた。そのうち、4例で 1種のア

5)社内資料:エンシトレルビルの健康成人対象第Ⅰ相試験(単回

ミノ酸変異(A234S、L87F、H246Y、T198I
:各 1例)が認めら

投与パート)の代謝物検索(2022/11/22承認、申請資料概要

97

(6)