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パブリックコメント「令和6年度厚生労働科学研究」 別添(令和6年度厚生労働科学研究の概要) (43 ページ)

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出典情報 「令和6年度厚生労働科学研究」に対する御意見募集について(8/4)《厚生労働省》
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り、臓器提供の意思表示率の向上や結果としての臓器提供数の増加に資する。
〈造血幹細胞移植分野〉
若年ドナーが造血幹細胞を提供しやすい環境、末梢血幹細胞の効率的な提供体制、よ
り良質な臍帯血の確保・調製保存体制等が整備され、移植を必要とする患者に適切なタ
イミングで造血幹細胞を提供する機会が確保される。また、コーディネート期間の短縮、
移植源の選択や合併症の予防・治療等の移植医療に関する科学的知見の共有により、治
療成績の向上に資する。
(2)これまでの研究成果の概要、及び政策等への活用又は実用化に向けた取組
〈臓器・組織移植分野〉
【課題名】脳死下、心停止下の臓器・組織提供における効率的な連携体制の構築に資す
る研究(令和2~4年度)
【概要】直接治療に介入しない第三者介入の有用性調査や急性期重症患者対応者の養成
を行った。また、モデルケースとして静岡県や宮城県で臓器提供の連携構築のための協
議会を立ち上げ、県全体での連携体制構築の好事例として周知した。
【成果の活用】令和4年度の診療報酬改定において、直接治療に介入しない第三者(入
院時重症患者対応メディエーター)が関わることによる重症患者初期支援充実加算が新
設された。
【課題名】小児からの臓器提供にかかる基盤整備と普及・教育システムの開発に関する
研究(令和3~5年度)
【概要】小児の臓器提供の場で運用されている「脳死下臓器提供者から被虐待児を除外
するマニュアル」の問題点を抽出し、現状に即した改訂を実施した。また臓器移植につ
いて、若年時から自分ごととして考えてもらう機会を増やすために、中学校の教員が臓
器移植を教育の題材として使用する際のツールの作成を行い、幅広く利用できるように
ホームページ上で公開した。
【成果の活用】小児の臓器提供の場で運用されている「脳死下臓器提供者から被虐待児
を除外するマニュアル」の問題点を抽出することで、現状に即した「臓器の移植に関す
る法律」の運用に関する指針(ガイドライン)の改定につながった。
〈造血幹細胞移植分野〉
【課題名】適切な末梢血幹細胞採取法の確立及びその効率的な普及による非血縁者間末
梢血幹細胞移植の適切な提供体制構築と、それに伴う移植成績向上に資する研究(令和
2~4年度)
【概要】末梢血幹細胞採取の安全性向上と効率化によるドナー負担軽減を目的として、
採取における有害事象等を集約してドナー安全研修会の教材を作成し、採取担当医師を
対象に安全研修を行った。骨髄バンクが発出した緊急安全情報、医療委員会(主治医等
から受けた、患者の移植適応や幹細胞に関する相談等を審議する骨髄バンクの委員会)
への通知等を Web データベースとして一元化し、過去の事例を検索できるシステムを構
築した。また、ドナー適格性判定基準を Web 化し、公開した。
【成果の活用】ドナー負担軽減につながる資材の作成や安全情報検索等のシステムが構
築されたことで、非血縁者間末梢血幹細胞移植が一層普及した。これにより、移植を必
要とする患者に最適なタイミングでの移植が可能となる機会が増加し、移植成績向上に
つながることが期待される。


令和6年度に推進する研究課題
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