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こども家庭庁・厚労省保険局へ要望 (34 ページ)

公開元URL https://www.nurse.or.jp/home/about/newsrelease/
出典情報 こども家庭庁・厚労省保険局へ要望(5/22)《日本看護協会》
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Ⅲ-2-3




妊娠糖尿病患者に対するケアの充実

ハイリスク妊産婦連携指導料の対象に妊娠糖尿病を追加し、妊娠糖尿病を有する妊産婦につい
て、産科(医師および助産師等)と内科等が連携して医療提供を行う場合の評価をされたい。
妊娠糖尿病と診断された女性は、出産後5年で約20%が、出産後10 年で約 30%が糖尿病と診断されている※。一方で、妊娠糖
尿病と診断された女性のうち多くが分娩後のファローアップを受けられていない現状が報告されている。※平成 23 年度厚生労働科
学研究費補助金「女性における生活習慣病戦略の確立―妊娠中のイベントにより生活習慣病ハイリスク群をいかに効果的に選定し予防するか」



分娩後も継続的にフォローアップを行うことで、妊娠糖尿病から糖尿病への移行を防ぐことができるため、分娩後、外来にお
いて、産科医療機関と糖尿病を専門とする内科や市町村等の多職種が連携し、互いに情報共有し共同で診療にあたることが重
要である。



ハイリスク妊産婦連携指導料の対象に妊娠糖尿病を追加することは、より安全な妊娠継続、効果的な血糖コントロールや合併
症の予防につながり、妊産婦の安心や妊娠糖尿病の重症化予防、糖尿病への移行予防に寄与すると考えられる。

■妊娠中の合併症のうち、妊娠糖尿病の合併症保有率は高い。


妊娠中の合併症の内訳と合併症保有率

■妊娠糖尿病と診断された女性の40.5%が、分娩後1年以内に
血糖検査を受けていない実態がある。
※産婦人科診療ガイドライン産科編2020 (CQ005-2)では、 「GDM女性には分娩後6
~12週の75gOGTTを勧め、その後もフォローを行う(C)」 とされている。

図 妊娠糖尿病と診断された女性126名における分娩後1年以内の
血糖検査の実施の有無

40.5%
59.5%
出典:令和元年4月10日 第412回中医協総会 総-4

■20件の研究(妊娠糖尿病を有する妊産婦67,956名を含む妊産婦1,332,373名)
を対象としたメタ解析の結果、妊娠糖尿病を有する妊産婦は、正常血糖
値の妊産婦と比較して、糖尿病発症リスクが約10倍(相対リスク9.51,
95%信頼区間7.14-12.67, p<0.001)高いことが示されている。
出典:Vounzoulaki E, et al. BMJ 2020;369:m1361.

実施なし

実施あり

出典:日本看護協会. 2014年妊娠糖尿病に関する調査報告書

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