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こども家庭庁・厚労省保険局へ要望 (28 ページ)

公開元URL https://www.nurse.or.jp/home/about/newsrelease/
出典情報 こども家庭庁・厚労省保険局へ要望(5/22)《日本看護協会》
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看護職員の月平均夜勤時間数に関する要件の堅持

Ⅱ-2-2


入院基本料の施設基準において、月平均夜勤時間数を72時間以下と定める要件を堅持されたい。

• 看護職員は24時間体制で現場を守っており、業務の特殊性から、夜勤・交代制勤務による様々な健康上のリスクにさらされて
いる。看護職員が日中も夜間も健康に働くことは、患者に提供される医療の安心・安全を守ることに直結している。医療提供
体制を維持する上で、看護職員が健康に働き続けられることが重要である。
• 現行では、労働法制上の夜勤・交代制勤務に関する規制がなく、月平均夜勤時間72時間要件は、看護職員が健康に長く働き続
けられるための重要な拠り所となっている。実際に、療養病棟入院基本料、地域包括ケア病棟入院料や回復期リハビリテー
ション病棟入院料等を算定する病院では、月平均夜勤時間を72時間以下とする要件が適用されていないこともあり、看護職員
の夜勤時間が多い傾向があり課題となっている。
• 安心・安全な医療提供および看護職員の労働安全、人員確保の観点から、看護職員の夜勤時間数に係る要件の重要性を鑑み、
今後も72時間要件を堅持されたい。
■全国24病院の看護師651名を対象にした調査では、
月間夜勤時間が72時間を超えた看護師は、情動ストレスや起床
時の身体疲労が有意に高い結果を認めた。


◼ 療養病棟入院基本料や回復期リハビリテーション病棟入院料を算定す
る病院では4割近く、地域包括ケア病棟入院料を算定する病院では3割
弱で、看護職員の月平均夜勤時間が72時間を超えている。

月間72時間以上の夜勤時間が及ぼす健康指標への影響

健康指標

範囲

自覚症状Ⅰ群
(眠気とだるさ)

起床時
就床時
起床時
就床時
起床時
就床時
調査期間

調査期間

1年

自覚症状Ⅱ群
(情動ストレス※)

自覚症状Ⅲ群
(身体疲労)
疲労の回復度
服薬頻度
受診頻度

72時間
以下
1.3
1.4
0.2
0.2
0.3
0.3
3.9

72時間
超え
1.4
1.4
0.4
0.4
0.4
0.3
3.8

1.5

1.6

NS

2.1

2.2

NS

図 療養病棟入院基本料、地域包括ケア病棟入院料や回復期リハビリテーション
病棟入院料を算定する病院における看護職員の月平均夜勤時間の状況

有意差
NS*
NS
0.002
0.013
0.008
NS
NS

※情動ストレス:考えがまとまらない、いらいらする、することに間違いが多くなる等
身体疲労:頭がいたい、いき苦しい、めまいがする、手足がふるえる等
出典:大原記念労働科学研究所. 安全,健康,生活を念頭においた看護師の1ヶ月72時間
夜勤規制に関する研究報告書. 2018年5月.

療養病棟入院基本料(n=471)

37%

地域包括ケア病棟入院料n=450)

26%

回復期リハビリテーション病棟入院料
(n=452)

37%
0%

72時間以上

20%
72時間未満

40%

60%

80%

100%

無回答・不明

*NS有意差なし

出典:日本看護協会

2022年回復期・慢性期看護実態調査

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