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医療機器感染症定期報告感染症別文献一覧表 (7 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190382_00012.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和4年度第2回 3/16)《厚生労働省》
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ID

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感染症(PT)

ブルセラ症

ブルセラ症

ブルセラ症

出典

概要

IDCases. 27(2022)
e01449

ブルセラ症は、心内膜炎を含む潜在的な血管内合併症を伴う全身性の細菌性人獣
共通感染症であるが、多発性血管障害の発症はまれとされている。さらに、ブルセラ
症は米国の州および準州の商業用豚で根絶されたため、ブタに関連するヒトの感染
症はあまり一般的ではない。しかし、野生のブタは引き続きブルセラ菌を保菌してい
る。発熱と呼吸器症状を呈し、肺塞栓と診断された野生豚ハンターの症例について説
明する。血液培養によりブルセラ菌の増殖が明らかになり、後にブルセラ菌として確
認された。最初の適切な抗微生物療法を実施したにもかかわらず、患者は膝の痛み
が悪化し発熱が持続した。MRI、二次元エコーにより膝窩動脈の瘤、および僧帽弁へ
の疣贅付着が確認された。我々の把握している限り、ブルセラ菌感染による動静脈
塞栓症が発生した最初の報告である。
患者は入院し、大伏在静脈移植を伴う膝窩動脈瘤切除を受けた。血液培養を繰り返
し、切除された動脈瘤から採取されたサンプルでは細菌の増殖は確認されず、病理
では炎症のない血栓性動脈瘤組織が示された。患者は、経口ドキシサイクリン100
mgを1日2回、8週間継続した抗菌薬併用療法と、筋肉内ストレプトマイシン投与が2週
間継続された。彼は、手術後2週間の経過の中で呼吸困難、下肢痛、腫れ、および発
熱が軽快し完全に回復した。リバロキサバンの投与が継続された。また、数人の個人
が同じ野生豚の捕獲イベントから肉の一部を接種しており、地元の公衆衛生局は当
該個人らへ接触し調査を開始した。接触された個人のいずれにおいても、地方および
州の保健部門による監視が実施された。1年間の追跡調査ではブルセラ菌感染によ
る臨床所見は報告されていない。

ProMED-mail
20220108.8700731

報告日:2022年1月5日 情報源:https:
//www.agweek.com/business/agriculture/7340940-Brucellosis-found-in-Montanacattle-herd
モンタナ州畜産局は2022年1月5日に、モンタナ州のブルセラ症指定監視地域内のマ
ディソン郡のウシの群れがブルセラ症に対して陽性であると確認されたと発表した。
家畜局によると、陽性動物は2021年12月に実施された集団全体の検査で「感染疑
い」として検査された。モンタナ州の獣医診断研究所の病理学者は組織を収集し、サ
ンプルをアイオワ州エイムズの国立獣医サービス研究所に送付し調査を依頼した。そ
こで感染が確定された。当該集団を有する牧場は検疫下に置かれ、疫学調査が開始
された。陽性の動物は前年、2020年に陰性であったため、疫学調査の対象範囲の縮
小が許可された。自主的なウシ集団全体への調査は、指定監視地域生産者がウシ
の集団を保護するために効果的な方法である。感染の早期発見により、生産者は集
団内に感染が伝播する前に病気が検出できるだけでなく、集団の浄化に必要な時間
が最小限に抑えられ、検疫期間を短縮することが可能となる。これにより、群れの所
有者は、多くの場合、他の牧場管理活動と協同している。検査は高い比率が自主的
なものを含んでおり、影響を受けたウシの集団を至急特定できる理由となる、と州獣
医師は述べている。モンタナ州の指定監視地域内におけるブルセラ病感染に関連す
る調査規則は高い遵守率を示している。過去に報告された家畜へのブルセラ症の感
染症例は、感染した野生のエルクからの感染伝播であることが疫学調査から特定さ
れている。細菌培養から遺伝子タイプが特定されている。マディソン郡で生じた今回
の感染源についてはまだ特定されていない。モンタナ州での指定監視地域内で報告
された2010年以降の症例として11例目である。指定監視地域が作成される前に、2年
間で2箇所以上の影響を受けた集団が検出されていたと推定するとモンタナ州はブル
セラ症蔓延を管理下におき抑え込むことが困難となった可能性が考えられる。現在、
指定監視地域内でブルセラ症罹患集団が検出された際に過疎化は測らず集団の状
態が維持されている。

ProMED-mail
20220528.8703532

Hunter Local Land Services地区獣医は、Hunter地域で野豚のブルセラ症が確認さ
れ、地元の狩猟犬でブルセラ症が、確認されるケースが増加していることから、狩猟
や野豚と接触する人は個人の衛生と安全に十分注意するように呼びかけている。Jim
Kerr地区獣医師は、野生ブタに接触する可能性のある人は、その危険性を認識して
おく必要があると述べた。「野生ブタが発生する土地を所有している方、野生ブタ駆除
に携わっている方は、健康を守るために予防策を取ることを勧める」とJim氏は語る。
「感染した野生ブタが、家畜に与えるリスクに加えて、ブルセラ症は、ヒトやイヌにも深
刻な健康被害をもたらすので、野生ブタから感染の可能性があると考え、リスクを減
らす為に適切な安全措置を取る必要がある。レプトスピラ症やQ熱など、野生ブタが、
媒介する他の人獣共通感染症を考慮すると、常に衛生管理を徹底し、動物を保護す
ることが重要である」と述べている。Brucella suis は、ヒトに感染し、ブタの家畜集団や
イヌのような他の家畜に波及する可能性のある病原体である。イヌからヒトへの感染
は報告されていないが、B. suis はヒトに対する病原性においてB. melitensis に次ぐも
のである。従って、野生ブタに暴露されたイヌは、Brucella sp.の検査を行い、臨床症
状を観察する必要がある。

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