よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料2-1 一般用医薬品の適正使用の一層の推進に向けた依存性の実態把握と適切な販売のための研究 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29460.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和4年度第3回 12/1)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

令和元年度厚生労働行政推進調査事業費補助金
(厚生労働科学特別研究事業)
総括研究報告書

一般用医薬品の適正使用の一層の推進に向けた依存性の
実態把握と適切な販売のための研究
研究代表者:嶋根卓也(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部)
【研究要旨】健康の維持増進及び疾病の予防のためには、国民一人一人におけるセルフメディケ
ーションの取り組みが重要であり、一般用医薬品はそのための重要な位置を占めるものである。
一般用医薬品は、それぞれの品目の有する特性に応じて、リスク区分が設けられており、区分に
応じて薬剤師又は登録販売者により、必要な情報提供を行った上で販売することが求められるな
ど、適正使用のための方策がとられている。また、一般用医薬品のうち、
「濫用等のおそれのある
医薬品」として厚生労働大臣により指定された 6 成分については、販売時の数量制限、購入理由
の確認等、適正使用のための追加の方策がとられている。
これまでに、全国の精神科医療施設の医師を対象とする調査において、一般用医薬品による依
存が疑われる事例が一定数存在することが報告されているが、使用していた医薬品の製品名や使
用量、健康障害の程度、使用を開始した年齢といった情報は十分に把握されているわけではない
ことから、我が国においてもより一層の適正使用の推進のために、一般用医薬品による依存等の
実態の詳細を明らかにすることが望まれている。また、全国の薬局等を対象とする販売状況の調
査において、
「濫用等のおそれのある医薬品」の購入に際し必要な確認等がなされていない事例が
一定数存在することが報告されており、適切な販売の一層の促進に向けた取り組みが必要とされ
ている。
本研究では、先行する「民間支援団体利用者のコホート調査と支援の課題に関する研究」で得
られた薬物依存症者の情報を活用し、解析することで、一般用医薬品による依存等の傾向を把握
した(研究 1、以下「患者調査」と表記する)
。さらに、現在の薬局等における、
「濫用等のおそれ
のある医薬品」の販売の実態を調査することで、一般用医薬品による依存が疑われる事例がどの
程度存在するのかを把握し、その購入方法や販売実態等をふまえ、適切な販売の実施のためのガ
イドライン等の検討を行った(研究 2、以下「販売調査」と表記する)

研究 1:民間の依存症支援団体利用者を対象とする依存実態の再解析及び追加調査(患者調査)
一般用医薬品症例の特徴として、次の 6 点が明らかとなった。
1.

若年の男性が多い

2.

高学歴・非犯罪傾向

3.

精神科的な問題を有する

4.

薬物依存が重症

5.

違法薬物の使用歴がある

6.

再使用率が高い

また、一般用医薬品症例への追加調査により、次の 2 点が明らかとなった
1. 販売数量が制限されているエスエスブロン®錠などの鎮咳去痰薬のみならず、販売数量が制
3