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資料2-2 重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬物性口内炎(案) (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000209243_00004.html
出典情報 重篤副作用総合対策検討会(第14回 9/15)《厚生労働省》
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図3 ニコランジルによる舌潰瘍

6.治療方法
まず被疑薬を中止し、全身に準じた治療を行う。熱傷に準じた治療、補液・栄養
管理、感染防止、ならびに厳重な眼科的管理が重要である。薬物療法として以下
に挙げるものが有効である。
急性期の口腔内の処置としては、粘膜は脆弱なため、最初は歯のみのデンタル
プラーク(歯垢)除去を目的に口腔内清掃を行う。粘膜は洗浄のみにとどめ積極的
な擦過は行わない。本人の含嗽は頻回(食後)に行なってもらう。口腔粘膜の二次
感染の防止に心がける。すり込まなくても塗布できる方法を用い、口腔粘膜の局所
にもステロイドを投与する。塗布薬はすり込む必要がある上に口腔粘膜に付着しづ
らい。このため、含嗽剤にステロイド薬を加えたり、口腔内噴霧薬(ベクロメタゾンプ
ロピオン酸エステル)を使用するほうが口腔粘膜を損傷することが少ない。
口腔粘膜の疼痛が著明なときは、リドカイン等の局所麻酔薬を含有する含嗽剤
やリドカインのビスカス製剤やリドカインのゼリー製剤をそのまま使用する。粘膜の
感覚を麻痺させることは、疼痛を除去するためには有効であるが逆に麻痺している
間に粘膜を咬んだり、強く擦過して余計に粘膜を損傷する可能性がある。そのため
使用する上でよく注意してもらう必要がある。
症状の増悪、他の粘膜に拡大する場合はステロイド薬の内服も考慮する。皮膚、
他の部位の粘膜に病変が拡大するようであれば、スティーブンス・ジョンソン症候
群や中毒性表皮壊死症の一連の病態に急激に移行する場合もあるので注意を要
10)

する。その場合、治療もそれに準じて行う必要がある 。皮膚に見られる場合は、
重篤副作用疾患別対応マニュアル「スティーブンス・ジョンソン症候群」を参照のこ
と。
含嗽剤と使用方法(例)を表1に示す。

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