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資料2-2 厚生労働科学研究の成果のまとめ(令和3年度) (57 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26761.html
出典情報 厚生科学審議会科学技術部会(第130回 7/14)《厚生労働省》
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5.研究成果の評価
必要性

「 臓 器 の 移 植 に 関 す る 法 律 」、
「移植に用いる造血幹細胞の適切な提供

の観点

の 推 進に 関 す る 法 律 」に お い て は 、ド ナ ー・レ シ ピ エ ン ト 双 方 に と っ て

から

安 全 で 公 平 な 医 療 基 盤 を 確 立 す る こ と が 求 め ら れ て お り 、臓 器 と 造 血 幹
細胞の適切な提供体制が構築され、よりよい治療成績を達成するため
に 、本 研究 事 業 は 必 要 で あ る 。ま た 、臓 器 移 植 、造 血 幹 細 胞 移 植 と も に
複雑で高度な医療であることから、社会全体の理解と協力を得るため
に、継続して適切な普及啓発活動を行うことが必要である。
臓 器 ・ 組 織 移 植 に つ い て は 、 平 成 22 年 の 改 正 臓 器 移 植 法 の 施 行 に よ
り 可 能 と な っ た 家 族 承 諾 に よ る 臓 器 提 供 に 関 し て 、体 制 整 備 に 必 要 な 知
見 を 収 集 し 、 臓 器 提 供 を 適 正 に 増 加 さ せ る 必 要 が あ る 。ま た 造 血 幹 細 胞
移 植 につ い て は 、若 年 層 の ド ナ ー 確 保 、コ ー デ ィ ネ ー ト 期 間 の 短 縮 、末
梢 血 幹 細 胞 移 植 の 普 及 、臍 帯 血 の 安 定 的 な 確 保 の た め の 知 見 を 収 集 す る
ことが必要である。

効率性

各研究班に対して、担当官が研究代表者と定期的に連絡を取り、班会

の観点

議 等 を 通 し て 進 捗 を 管 理 し て い る 。ま た 、研 究 班 は 全 国 の 関 係 医 療 機 関・

から

各 バ ンク・コ ー デ ィ ネ ー ト 機 関・支 援 機 関 等 と 連 携 し て 現 場 の ニ ー ズ を
把 握 し な が ら 効 率 的 に 研 究 を 行 っ て い る 。さ ら に 、関 係 者 間 で 研 究 成 果
を 速 や か に 共 有 し て 現 場 に 還 元 す る こ と で 、ド ナ ー・レ シ ピ エ ン ト 双 方
の安全性改善に直結する課題の解決や普及啓発等に効率的につなげて
いる。

有効性

臓器・組織移植分野では、臓器提供のプロセスに関する網羅的な解

の観点

説書の発刊や、提供施設のみで臓器提供を完遂するためのマニュアル

から

の作成等により、提供施設の基盤整備に貢献した。また造血幹細胞移
植分野では、提供・採取に至りやすいドナーの調査、ドナー安全研修
会の教材作成、臍帯血バンクの実態調査等の成果が関係機関に共有さ
れ、医療基盤の整備改善に役立った。

6.改善すべき点及び今後の課題
臓 器・組 織 移 植 分 野 で は 、
「 小 児 か ら の 臓 器 提 供 に か か る 基 盤 整 備 と 普 及・教 育
システムの開発に関する研究」
( 令 和 3 ~ 5 年 度 )に 関 し て 、日 本 は 他 の 先 進 国 に
比して小児の提供件数は非常に少なく、提供を経験した施設数も少ないことか
ら、小児臓器提供の問題点・課題の解決に向けてガイドライン改訂や指針作成、
及び児童に対する臓器移植教育に係わるデータバンク作成に優先的に取り組む
必要がある。
造 血 幹 細 胞 移 植 分 野 で は 、「 良 質 な 臍 帯 血 の 効 率 的 な 採 取 と 調 整 保 存 な ら び に
移 植 に 用 い る 臍 帯 血 の 選 択 と 安 全 性 に 関 わ る 運 用 に 関 す る 研 究 」( 令 和 3 ~ 5 年

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