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資料2-5 本委員会として個別検討を要する疾病(個票) (1 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75704.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会(第68回 9/1)《厚生労働省》 |
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第 68 回厚生科学審議会疾病対策部会
指定難病検討委員会
R8.9.1
資料2-5
230 肺胞低換気症候群
○ 概要
1.概要
呼吸調節系の異常を主病態とする肺胞低換気症候群(Alveolar Hypoventilation Syndrome: AHS)は国の
指 定 難 病 に 位 置 づ け ら れ て お り 、 こ れ に は ① 先 天 性 中 枢 性 低 換 気 症 候 群 ( Congenital central
hypoventilation syndrome: CCHS ) 、 ② 特 発 性 中 枢 性 低 換 気 症 候 群 (idiopathic central alveolar
hypoventilation: ICAH)、③肥満低換気症候群(obesity hypoventilation syndrome: OHS)の3つが含まれる。
CCHS、ICAH、OHSのいずれもが、主要な病態は呼吸調節系の問題であり、肺実質や気道疾患、肺血管病
変、胸壁疾患、薬物、物質使用、神経疾患、筋力低下、肥満などによるものではない。
CCHS、ICAHでは覚醒時において動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)が基準となる45mmHgを境に変動を
認めることがある。OHSは、呼吸調節系の異常が顕著であり、治療前の覚醒時PaCO2が50mmHg以上であ
ることや減量や睡眠中の持続気道陽圧(continuous positive airway pressure: CPAP)療法を適切に行ってい
るにもかかわらず覚醒時の低換気が残存することが指定難病の診断基準上の要件となっている。
CCHSの患者のほとんどがPaired-like homeobox 2B (PHOX2B)遺伝子変異を示し、PHOX2B遺伝子検査
はAHSの診断、鑑別に極めて重要である。すなわち、成人発症のAHSではCCHSとICAHの鑑別が困難であ
るが、PHOX2B遺伝子に変異が認められれば成人発症CCHS、変異がなければICAHと診断される。また、
OHSとの鑑別にもBMIとPHOX2B遺伝子検査が重要である。一般的な睡眠関連低換気と異なり、CCHSでは
REM(rapid eye movement)睡眠よりもNREM(non-REM)睡眠期に高度になるのが特徴的とする報告もある。
呼吸管理をはじめとする管理法の改善と普及により、CCHSの成人例は増加傾向にある。ICAHは成人で発
見されることが多い。
2.原因
呼吸の調節系として、化学(代謝)、神経、行動調節が存在するが、AHS では、化学調節系が高度に障害
されている。CCHS 患者のほとんどでは PHOX2B 遺伝子変異がみられる。PHOX2B 遺伝子は染色体 4p12
に位置する。PHOX2B 遺伝子変異の約 90%は exon3 にある 20 ポリアラニン鎖における4-13 アラニンの伸
長変異(polyalanine repeat expansion mutation: PARM)であり、伸長変異数によって 24PARM(正常の 20 ポ
リアラニン鎖に4アラニンの伸長変異が加わったもの)から 33PARM に分類されている。残り約 10%はミス
センス、ナンセンス、フレームシフト変異などの非アラニン伸長変異(Non PARM)を認める。CCHS のほとん
どは de novo 変異であるが、一部はモザイクの親又は軽症例の親からの遺伝例があり常染色体顕性遺伝
の形式をとる。PHOX2B 遺伝子変異は、ヒルシュスプルング病、自律神経機能不全(不整脈、便秘、体温調
節障害など)を起こし、神経腫瘍などの原因となる。ICAH、OHS では特異的な遺伝子変異は同定されてい
ないが、いずれも高二酸化炭素血症、低酸素血症に対する化学調節が高度に障害されている。
3.症状
AHS では夜間の睡眠呼吸障害(低換気、睡眠時無呼吸、低呼吸)が管理されていないと、不眠、熟睡感
の欠如、日中の眠気、早朝起床時の頭痛などの症状が出現する。また、夜間の高二酸化炭素血症と共に
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指定難病検討委員会
R8.9.1
資料2-5
230 肺胞低換気症候群
○ 概要
1.概要
呼吸調節系の異常を主病態とする肺胞低換気症候群(Alveolar Hypoventilation Syndrome: AHS)は国の
指 定 難 病 に 位 置 づ け ら れ て お り 、 こ れ に は ① 先 天 性 中 枢 性 低 換 気 症 候 群 ( Congenital central
hypoventilation syndrome: CCHS ) 、 ② 特 発 性 中 枢 性 低 換 気 症 候 群 (idiopathic central alveolar
hypoventilation: ICAH)、③肥満低換気症候群(obesity hypoventilation syndrome: OHS)の3つが含まれる。
CCHS、ICAH、OHSのいずれもが、主要な病態は呼吸調節系の問題であり、肺実質や気道疾患、肺血管病
変、胸壁疾患、薬物、物質使用、神経疾患、筋力低下、肥満などによるものではない。
CCHS、ICAHでは覚醒時において動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)が基準となる45mmHgを境に変動を
認めることがある。OHSは、呼吸調節系の異常が顕著であり、治療前の覚醒時PaCO2が50mmHg以上であ
ることや減量や睡眠中の持続気道陽圧(continuous positive airway pressure: CPAP)療法を適切に行ってい
るにもかかわらず覚醒時の低換気が残存することが指定難病の診断基準上の要件となっている。
CCHSの患者のほとんどがPaired-like homeobox 2B (PHOX2B)遺伝子変異を示し、PHOX2B遺伝子検査
はAHSの診断、鑑別に極めて重要である。すなわち、成人発症のAHSではCCHSとICAHの鑑別が困難であ
るが、PHOX2B遺伝子に変異が認められれば成人発症CCHS、変異がなければICAHと診断される。また、
OHSとの鑑別にもBMIとPHOX2B遺伝子検査が重要である。一般的な睡眠関連低換気と異なり、CCHSでは
REM(rapid eye movement)睡眠よりもNREM(non-REM)睡眠期に高度になるのが特徴的とする報告もある。
呼吸管理をはじめとする管理法の改善と普及により、CCHSの成人例は増加傾向にある。ICAHは成人で発
見されることが多い。
2.原因
呼吸の調節系として、化学(代謝)、神経、行動調節が存在するが、AHS では、化学調節系が高度に障害
されている。CCHS 患者のほとんどでは PHOX2B 遺伝子変異がみられる。PHOX2B 遺伝子は染色体 4p12
に位置する。PHOX2B 遺伝子変異の約 90%は exon3 にある 20 ポリアラニン鎖における4-13 アラニンの伸
長変異(polyalanine repeat expansion mutation: PARM)であり、伸長変異数によって 24PARM(正常の 20 ポ
リアラニン鎖に4アラニンの伸長変異が加わったもの)から 33PARM に分類されている。残り約 10%はミス
センス、ナンセンス、フレームシフト変異などの非アラニン伸長変異(Non PARM)を認める。CCHS のほとん
どは de novo 変異であるが、一部はモザイクの親又は軽症例の親からの遺伝例があり常染色体顕性遺伝
の形式をとる。PHOX2B 遺伝子変異は、ヒルシュスプルング病、自律神経機能不全(不整脈、便秘、体温調
節障害など)を起こし、神経腫瘍などの原因となる。ICAH、OHS では特異的な遺伝子変異は同定されてい
ないが、いずれも高二酸化炭素血症、低酸素血症に対する化学調節が高度に障害されている。
3.症状
AHS では夜間の睡眠呼吸障害(低換気、睡眠時無呼吸、低呼吸)が管理されていないと、不眠、熟睡感
の欠如、日中の眠気、早朝起床時の頭痛などの症状が出現する。また、夜間の高二酸化炭素血症と共に
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