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総-3参考2 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67369.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第636回 12/17)《厚生労働省》
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2. 本剤の特徴、作用機序
アテゾリズマブ(遺伝子組換え)
(以下「本剤」という。
)は、米国の Genentech, Inc.により
創製された programmed cell death ligand 1(以下、
「PD-L1」という。)に対する免疫グロブリン
G1(IgG1)サブクラスのヒト化モノクローナル抗体である。
CD274(PD-L1)は、生体内において抗原提示細胞等に発現しており、活性化したリンパ球
(T 細胞、B 細胞及びナチュラルキラーT 細胞)等に発現する CD279(以下、
「PD-1」という。)
及び CD80(B7-1)と結合し、免疫応答を負に制御すると考えられている(Immunity 2007; 27:
111-22、Int Immunol 2007; 19: 813-24)
。また、PD-L1 は、種々の腫瘍細胞にも発現しているこ
と(Cancer Immunol Immunother 2007; 56: 739-45)が報告されており、PD-L1 と PD-1 を介した
経路は、腫瘍細胞が抗原特異的な T 細胞からの攻撃等を回避する機序の一つとして考えられ
ている。
本剤は、PD-L1 の細胞外領域に結合し、PD-L1 と PD-1 との結合を阻害すること等により、
がん抗原特異的な T 細胞の細胞傷害活性を増強し、腫瘍の増殖を抑制すると考えられている。
これらの知見から、本剤は悪性腫瘍に対する新たな治療薬になり得るものと期待され、小
細胞肺癌患者を対象とした臨床試験を実施し、有効性、安全性及び忍容性が確認された。
本剤の作用機序に基づく過度の免疫反応による副作用等があらわれ、重篤又は死亡に至る
可能性がある。本剤の投与中及び投与後には、患者の観察を十分に行い、異常が認められた
場合には、発現した事象に応じた専門的な知識と経験を持つ医師と連携して適切な鑑別診断
を行い、過度の免疫反応による副作用が疑われる場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の
適切な処置を行う必要がある。

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