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総-1医薬品等の費用対効果評価案について (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66930.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第634回 12/10)《厚生労働省》
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CDK4/6 阻害薬のリチャレンジは、効果や副作用等の観点からも検討してみることが臨床的
にはあり得る選択肢である。



最適な治療法が確立していない中で、内分泌療法が効かなくなった場合はフルベストラン
トを使用するため、今回は、フルベストラント+CDK4/6 阻害薬を比較対照技術とした公的分
析が提案する内容がより臨床的に妥当ではないか。



一方で、薬の作用機序ということであれば企業の提案も一定程度妥当性はあるため、公的
分析の枠組みを基本分析としつつ、企業側の比較対照技術もその他の分析として実施しても
よいのではないか。

(企業の不服意見)


なし

2. トルカプ錠(一般名:カピバセルチブ)の費用対効果評価結果案の策定に係る専門組織での主な検討事

2-1. 公的分析から提示された論点
・ 薬剤費について
製造販売業者は評価対象技術並びに比較対照技術である各薬剤の費用を、令和6年4月時点の薬
価に基づき算出している。公的分析では、最新時点(令和7年7月時点)の価格を用いて分析を実施し
た。


OS について
公的分析ではフルベストラント+アベマシクリブに対するカピバセルチブ+フルベストラントの OS、
PFS のハザード比を推定するために、CAPItello-291 試験と CDK4/6 阻害薬の「切り替え」の効果を
検討した postMONARCH 試験を使用した間接比較を行うことが妥当であると考えた。postMONARCH 試験
では OS データが未成熟であったことから、OS に対する効果は報告されていなかった。公的分析で
は、フルベストラントに対するフルベストラント+アベマシクリブの効果は代理エンドポイントで
ある PFS において示されていることから、臨床試験においては後治療の影響等を受けて不明確な結
果しか得られない可能性はあるものの、実際の臨床効果としては少なくとも OS でも有効性を有する
とすることが妥当であるとした。一方で、製造販売業者の用いたアベマシクリブ(フルベストラント
の上乗せ)の OS に対する効果は、ハザード比で 1.02 であった。点推定値で見ると、アベマシクリブ
を上乗せすることにより、逆に生存期間が短くなるという設定であり、公的分析としては受け入れ困
難であった。そのため、公的分析における OS のハザード比としては、臨床専門家の見解などを踏ま
えて、十分に保守的(ICER が小さくなる方向に働く)0.95 と設定し、その値については感度分析の対
象とした。
・ 検査費について
PIK3CA、AKT1、又は PTEN 遺伝子変異を有することがすでに判明している患者が分析対象集団であ
ることから、公的分析では遺伝子検査にかかる費用を分析に含めないこととした。

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