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総-5-2 (2 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66560.html |
| 出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第632回 12/3)《厚生労働省》 |
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大した。現在の診療報酬では経営が成り立たないことが浮き彫りとなった。
さらには、
令和7年 3 月決算の医療法人では、令和 6 年度全体に比べて損益率が低い傾向が見ら
れ、特に、診療所ではその傾向が強い。物価上昇は継続しており、令和 7 年度はさら
に経営が悪化し、赤字の施設が増加する可能性が高い。
以上のとおり、病院・診療所ともに経営の悪化は深刻であり、存続が危ぶまれる状
況が明白になった。病院はすでに瀕死の状態で、ある日突然倒産するということが全
国で起きている。診療所も約 4 割が赤字であり、規模が小さく脆弱な診療所は、これ
以上少しでも逆風が吹けば、経営が立ち行かなくなる。すでに医療機関の倒産が過去
最多のペースとなっており、継承にも支障をきたし、閉院が大幅に増え、地域医療の
崩壊を招きかねない。
物価・賃金上昇の中でも病院・診療所が存続できるよう、緊急かつ十分な対応が求
められる。
〔歯科〕
個人立歯科診療所の経営状況は回復基調には至っておらず、直近 2 事業年(度)の
損益率は対前年(度)比でかろうじて横ばいを保つ逼迫した状況である。昨今の物価
高騰や賃上げの状況を踏まえると、依然として厳しい状況が続いている。特に医業費
用の内訳のうち、委託費の中の技工委託費は 5.9%増となっており、経費等の増加は
明らかである。金パラ価格は令和 7 年に再び上昇しており、引き続き物価高騰の影響
を強く受けていることが推測される。
また、歯科衛生士等の給与水準は、一般病院の医療技術員よりも低い水準にとど
まっている。個人立歯科診療所における歯科衛生士の賃上げの状況は、骨太の方針
2025 でも示された 2025 年春季労使交渉の平均賃上げ率 5.26%には到底及ばず、この
ままの状況が続けば歯科衛生士等の雇用にも大きな影響を及ぼすことが懸念される。
個人立歯科診療所の損益差額は、消費者物価指数との長期的な比較においても上昇
傾向が見られず、地域の歯科医療を支える小規模歯科診療所の管理者の高齢化も進ん
でいる。こうした状況下で、これ以上の経営努力には限界があり、歯科医療機関の継
続が危機に瀕する可能性もある。国民の健康を守る歯科医療および口腔健康管理の充
実を図るためには、迅速かつ抜本的な対応が求められる。
〔薬局〕
保険薬局の直近の損益状況は、全体平均(法人)で+5%程度という状態を維持して
いるが、対前年比は減少傾向にあり、賃上げ・物価高への対応の影響により厳しい経
営状態が続いている。
全体平均と比べると、特に最頻階級の損益差額の規模は非常に小さく(+2%程度)、
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さらには、
令和7年 3 月決算の医療法人では、令和 6 年度全体に比べて損益率が低い傾向が見ら
れ、特に、診療所ではその傾向が強い。物価上昇は継続しており、令和 7 年度はさら
に経営が悪化し、赤字の施設が増加する可能性が高い。
以上のとおり、病院・診療所ともに経営の悪化は深刻であり、存続が危ぶまれる状
況が明白になった。病院はすでに瀕死の状態で、ある日突然倒産するということが全
国で起きている。診療所も約 4 割が赤字であり、規模が小さく脆弱な診療所は、これ
以上少しでも逆風が吹けば、経営が立ち行かなくなる。すでに医療機関の倒産が過去
最多のペースとなっており、継承にも支障をきたし、閉院が大幅に増え、地域医療の
崩壊を招きかねない。
物価・賃金上昇の中でも病院・診療所が存続できるよう、緊急かつ十分な対応が求
められる。
〔歯科〕
個人立歯科診療所の経営状況は回復基調には至っておらず、直近 2 事業年(度)の
損益率は対前年(度)比でかろうじて横ばいを保つ逼迫した状況である。昨今の物価
高騰や賃上げの状況を踏まえると、依然として厳しい状況が続いている。特に医業費
用の内訳のうち、委託費の中の技工委託費は 5.9%増となっており、経費等の増加は
明らかである。金パラ価格は令和 7 年に再び上昇しており、引き続き物価高騰の影響
を強く受けていることが推測される。
また、歯科衛生士等の給与水準は、一般病院の医療技術員よりも低い水準にとど
まっている。個人立歯科診療所における歯科衛生士の賃上げの状況は、骨太の方針
2025 でも示された 2025 年春季労使交渉の平均賃上げ率 5.26%には到底及ばず、この
ままの状況が続けば歯科衛生士等の雇用にも大きな影響を及ぼすことが懸念される。
個人立歯科診療所の損益差額は、消費者物価指数との長期的な比較においても上昇
傾向が見られず、地域の歯科医療を支える小規模歯科診療所の管理者の高齢化も進ん
でいる。こうした状況下で、これ以上の経営努力には限界があり、歯科医療機関の継
続が危機に瀕する可能性もある。国民の健康を守る歯科医療および口腔健康管理の充
実を図るためには、迅速かつ抜本的な対応が求められる。
〔薬局〕
保険薬局の直近の損益状況は、全体平均(法人)で+5%程度という状態を維持して
いるが、対前年比は減少傾向にあり、賃上げ・物価高への対応の影響により厳しい経
営状態が続いている。
全体平均と比べると、特に最頻階級の損益差額の規模は非常に小さく(+2%程度)、
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