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資料3-2-② 鈴木先生提出資料 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00348.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(第82回 4/27)《厚生労働省》
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図 2. 都府県・年齢別の抗体保有割合 各都府県における各年齢、性別毎の抗 N 抗体、抗 S 抗体の保
有割合と 95%信頼区間を示す。
4. 抗 N 抗体と新型コロナウイルス感染症診断歴から推定された既感染者割合
本調査では、採血時に自記式質問紙調査により新型コロナウイルス感染症の診断歴の有無を聴取して
いる。新型コロナウイルス感染症の感染者の一部は無症状であり、PCR 検査等の病原体検出検査により
全ての感染者を検知することは困難であることが知られている。そこで、第 3 回調査、第 4 回調査対象
者において感染による抗体保有者(抗 N 抗体陽性者)における新型コロナウイルス感染症の診断歴の
有無を検討したところ、いずれの調査においも抗 N 抗体陽性者の 4 割程度が未診断者であり、第 3 回
調査と第 4 回調査で未診断者割合は変わらなかった(表 3)。また、一部の感染者において抗体が陽転
化しないことが知られていることから、新型コロナウイルス感染症の診断歴がある者について、抗 N 抗体
保有割合を検討した。その結果、第 3 回調査と第 4 回調査のいずれにおいても、診断歴の有る者の 2
割程度において抗 N 抗体が陰性であった(表 4)。そこで、各調査の時点での既感染者割合をより正確
に推定するために、抗 N 抗体の保有状況と過去の新型コロナウイルス感染症の診断歴の双方を用い
て、抗 N 抗体陽性者もしくは診断歴のある者を既感染者として各調査時点の既感染者割合を算出したと
ころ、第 3 回調査の対象者における既感染者割合は 2.5%、第 4 回調査の対象者における既感染者割
合は 4.27%であり、いずれの調査においても東京都と大阪府が他の 3 県に比べて既感染者割合が高か
った。(表 5)。また、ワクチン接種の有無により既感染者割合を検討すると、ワクチン未接種者の既感染
者割合は、1回以上のワクチンを接種した者に比較して高かった(表 6)。
次に、各年齢別に既感染者割合を算出したところ、第 3 回調査の既感染者の年齢の中央値(25-75%パ
ーセンタイル)は 49 歳(40-59.75 歳)、第 4 回調査の既感染者の年齢の中央値(25-75%パーセンタイ
ル)は 50 歳(39-58 歳)であり、両調査における既感染者の年齢分布に大きな変化は見られず、第 3 回
調査から第 4 回調査にかけて、いずれの年代においても既感染者割合は高くなる傾向が見られた(図
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