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2025年7⽉14⽇ 女性の体がカロリーをより多く消費する理由を解明 (3 ページ)

公開元URL https://www.isct.ac.jp/plugins/cms/component_download_file.php?type=2&pageId=&contentsId=1&contentsDataId=1509&prevId=&key=ffaf5d63cdd51fc0d198fa084d3dd850.pdf&fileName=sciencetokyopr20250714-yamada
出典情報 東京科学大学 プレスリリース(7/14)《東京科学大学》
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⽣を調節しています。本研究では、BAT における PGC-1α の機能に性差があることを
発⾒しました。さらに、メスマウスの BAT では、PGC-1α がオスとは異なる独⾃のメ
カニズムによって熱産⽣およびカロリー消費の調節を促進し、全⾝のカロリー消費を⾼
める役割を果たしていることを明らかにしました。
●研究成果
まず、BAT の熱産⽣活性およびカロリー消費能が、オスマウスよりもメスマウスで⾼
いことを確認しました。次に、両性のマウスにおいて脂肪細胞で PGC-1α をノックア
ウト(除去)したところ、メスでのみミトコンドリアの構造変化(クリステ(⽤語 4)
の短縮、図 1)および BAT の熱産⽣・カロリー消費能の低下(図 2)が⾒られました。
この原因を探るため、遺伝⼦発現の変化を網羅的に解析した結果、Chrebpβ(⽤語 5)
およびその下流の脂肪合成に関連する遺伝⼦の発現が、メスのノックアウトマウスでの
み低下していることが判明しました(図 3)。次に、メスの BAT において Chrebpβ を
ノックダウン(抑制)すると、脂肪合成に関連する遺伝⼦の発現が減少し、クリステの
短縮ともに、BAT のカロリー消費能が低下することが確認されました(図 4)


図 1.PGC-1α のノックアウトによるミトコンドリアの形態変化はメスのみで認められる