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抗菌性物質製剤(メロペネム及びバンコマイシン)の原薬国産化による安定供給体制確⽴の要望書 (2 ページ)

公開元URL https://www.chemotherapy.or.jp/modules/important/index.php?content_id=33
出典情報 メロペネム、バンコマイシンの原薬国産化に関する要望書の提出について(7/4)《日本化学療法学会ほか》
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1.メロペネム、バンコマイシンの原薬⽣産の海外依存度

政情不安に伴うグローバルサプライチェーンの途絶リスクが増しているが、メロペネム及び
バンコマイシンの原薬供給は、依然として中国を始めとする外国に依存している。表 1 に⽰す
通り、出発原料は 100%、最終原薬もその⼤部分を外国に依存しており、いずれも中国への依存
度が極めて⾼いという現状がある。
表 1 メロペネム及びバンコマイシンの原薬の海外⽐率(推計)
原薬(略号)

出発原料

最終原薬

備考

メロペネム
(MEPM)

国内原薬(10%)の製造設備は⽼朽化しており、
100%

90%

当該会社が原薬供給を断念した場合は 100%
海外(中国)依存となる。

バンコマイシン
(VCM)

原薬供給は海外 2 社(中国、ハンガリー)に限
100%

100%

定されている。昨今の世界の政情不安を踏まえ
ると、供給が途絶するリスクがある。

2.重症感染症におけるメロペネム、バンコマイシンの使⽤状況

l メロペネム
治療困難な重症感染症患者の治療において、メロペネムは⾼い割合で処⽅される(図1、
図2)
。本剤は重症感染症に必須のカルバペネム系抗菌薬の中で最も広域の抗菌スペクトルを
有し、その有効性も⾼いことから、感染症関連学会の各種診療ガイドラインにて推奨されて
いる。
図1 ICU(集中治療室)⼊室後、重症感染症(敗⾎症)にメロペネムを投与した症例の割合

71.6%

救急、集中治療領域における抗菌薬適正使⽤の取り組み
(⽇本外科感染症学会雑誌 17(4):182〜192、2020)
をもとに作成

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