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2023年度 認知症高齢者グループホームの経営状況について (4 ページ)

公開元URL https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r7/
出典情報 2023年度 認知症高齢者グループホーム(GH)の経営状況について(5/9)《福祉医療機構》
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2025-001

じている。

加算の算定が収益確保に寄与している。また、

費用面をみると、人件費率は「体制整備なし」

サービス活動増減差額比率をみると、1.9 ポイン

のほうが高かったものの、従事者 1 人当たり人

トの差がみられた。こうした経営状況の差は、

件費にはほとんど差がみられなかった。一方で、

体制整備の有無によるものなのか、あるいは看

経費率は「体制整備なし」のほうが低く、内訳を

取りを含めたニーズの高い地域に所在している

みると、サービス活動収益対地代家賃率(以下

ことなど、他の要素が影響している可能性も考

「地代家賃率」という。
)が大きく影響している。

えられる。あくまでも一つの視点として、参考

データを確認したところ、
「体制整備あり」のほ

にしていただきたい。

うが土地・建物の賃借割合が高いことにくわえ

3

て、大都市に立地している施設が多いことが要

ユニット数が多いほど利用者単価が高く、サ
ービス活動増減差額比率が高い傾向

因であった。
以上から、
「体制整備あり」は利用率および要
介護度が高い傾向があり、くわえて看取り介護

GH の基本報酬は、「1 ユニット」と「2 ユニ

(図表 4)看取りの体制整備有無別 GH の経営
状況
指標
施設数
定員数

利用率

待機登録者数

要介護度
介護職員処遇改善加算(Ⅰ)

算定率
定員 1 人当たりサービス
千円
活動収益
利用者単価

1 月当たり利用者負担額

(家賃)
1 月当たり利用者負担額

(水道光熱費)
1 月当たり利用者負担額

(食費)
1 施設当たり従事者数

うち介護職員

うちその他

利用者 10 人当たり従事者数 人
うち介護職員

うちその他

人件費率

経費率

うち給食費率

うち水道光熱費率

うち業務委託費率

うち地代家賃率

減価償却費率

サービス活動増減差額比率

経常増減差額比率

従事者 1 人当たりサービス
千円
活動収益
従事者 1 人当たり人件費
千円
赤字施設割合


ット以上」で異なることから、ユニット数別の
経営状況についてみていきたい。なお、本章で

体制整備 体制整備 差(なしあり
なし
あり)
1,350
16.3
94.7
6.3
2.74

995
14.9
93.6
8.1
2.46

△ 1.3
△ 1.1
1.8
△ 0.27

95.3

92.8

△ 2.5

4,886

4,598

△ 288

14,099

13,429

△ 670

50,397

42,793 △ 7,603

16,532

14,681 △ 1,851

40,886

39,913

△ 973

13.6
11.8
1.8
8.83
7.65
1.18
67.6
23.4
6.3
3.8
2.6
3.4
4.1
4.3
4.7

12.4
10.6
1.7
8.84
7.59
1.25
71.2
21.3
6.6
4.2
2.4
1.4
4.8
2.4
2.6

△ 1.3
△ 1.2
△ 0.1
0.01
△ 0.06
0.07
3.6
△ 2.1
0.3
0.4
△ 0.2
△ 2.0
0.7
△ 1.9
△ 2.1

5,842

5,558

△ 284

3,950
32.6

3,958
40.6

9
8.0

ユニット数別の経営状況

は、ユニット数別の状況をより詳細に把握する
ために 3 区分で比較するが、「3 ユニット以上」
はサンプル数が少ない点にご留意いただきたい。
まず、サービス活動増減差額比率および経常
収益対経常増減差額比率(以下「経常増減差額
比率」という。
)は、ユニット数が多いほど高く
なる傾向がみてとれる(図表 5)

利用率について、
「1 ユニット」は 94.6%、
「2
ユニット」は 94.4%であった一方、
「3 ユニット
以上」は 92.3%にとどまった。くわえて、待機
登録者数をみても、「3 ユニット以上」は 5.2 人
と他区分よりも少なく、利用率の差にも影響し
ているのかもしれない。
利用者単価は、
「3 ユニット以上」が 14,124 円
ともっとも高かった。GH の基本報酬は、「2 ユ
ニット以上」よりも「1 ユニット」のほうが高く
設定されているため、本章の利用者単価の傾向
とは異なる。これは、利用者負担額や加算の算
定状況によって利用者単価に逆転が生じている
ことが考えられる。図表にはないが、ユニット
数別に加算の算定状況を確認したところ、看取
り介護加算や栄養管理体制加算、口腔衛生管理
体制加算などで、ユニット数が多いほど算定率

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