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資  料 1-1 感染症定期報告(研究報告概要一覧表及び個別症例報告概要) (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38341.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会運営委員会(令和5年度第4回 3/13)《厚生労働省》
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PMDA提出資料より血液対策課作成(令和5年9月-令和5年11月)
概要

番号

詳細版
ページ

Transfusion.
63(2023)1250-1254

HBs抗体のみ陽性の献血血液による輸血を介したHBV感染事例。60代男性患者に、HBV個別
NAT、HBs抗原及びHBc抗体陰性で、HBs抗体のみ弱陽性の新鮮凍結血漿を輸血したところ、輸血
72日後にHBV-DNA陽性となった。献血者と患者から検出されたHBV-DNAの遺伝子配列が一致し
たことから、輸血による感染が確認された。当該献血者のHBV感染状態について詳細は不明だが、
HBVワクチン接種者のブレイクスルー感染、あるいはHBs抗体のみ陽性のオカルトHBV感染のどち
らかの可能性が考えられる。ウイルス量も当該献血から84日後の時点で定量限界以下の低濃度で
あり、HBVの複製速度は極めて遅かった。本症例のような事例は稀ではあるが、低力価のHBs抗体
を有する献血者が、輸血HBV感染を引き起こす場合があると考えられる。しかし、HBs抗体のみ陽性
の献血者の中からそうした感染リスクのある者を特定することは、現状のスクリーニング検査では困
難であり、HBs抗体のみ陽性血液の輸血HBV感染の可能性については、積極的サーベイランスが
必要と考えられた。

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Transfusion.
63(2023)690-695

エムポックス感染拡大時に英国で供血された血液に対するエムポックスウイルス(MPXV)PCR検
査。2022年5月、主に男性間性交渉者でエムポックス感染の世界的な大流行が発生した。南イング
ランドでの流行期にあたる2022年8月に供血された血液について、原因病原体であるMPXVの陽性
率を評価した。PCR検査に使用した454本のミニプール(24検体で構成)は、南イングランドの10,896
件の供血から得られ、その21%はロンドンで供血されたものであった。検査の結果、陽性のミニプー
ルはなかった。供血者層は、MPXV感染リスクに関して英国の人口全体を代表する層ではないもの
の、検査結果が一様に陰性であったことは、感染拡大期にウイルス血症及び潜在的なMPXV伝播リ
スクを有する供血者が稀又は皆無であったことを確認する結果となった。

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Emerg Infect Dis.
29(2023)1872-1876

日本の2023年1月~3月における男性間性交渉者(MSM)の無症候性エムポックス有病率。エムポッ
クス感染拡大初期の2023年1月~3月の期間で、過去3か月以内に性交渉のあった18歳以上の
MSMにおいて、被験者登録時にエムポックス症状なしと申告した者1,346人について検体(肛門直腸
の拭い液、初尿・うがいと洗口液をプールしたもの)を採取し、エムポックス PCR検査を実施し、その
後のエムポックス発症状況の有無について評価を行った。1,346人のうち、PCR陰性と判定された被
験者は1,341名であったが、この中には、検査実施後13~53日を経過して発症した者4名が認められ
た。またPCR陽性と判定された5名のうち発症した被験者は2名(登録前の発症が試験開始後に判
明した1例と非典型症状の1例)で、残り3名は1か月経過後も症状が現れない無症候性感染者で
あった。なお、9名のエムポックス感染者のうち4名はHIV陽性で抗レトロウイルス療法を受けていた。
今回の評価により無症候性感染者数が過小評価されており、日本でエムポックス感染拡大期初期
には、MSMの集団内で無症候性感染者と症候性感染者が類似する規模で存在した可能性が示唆
された。このことからエムポックスの感染リスクが高い集団の検査へのアクセスを改善する必要があ
ると考える。

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感染症

出典

<ウイルス>

B型肝炎

Mpox(サル痘)

Mpox(サル痘)

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