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資料8 横野構成員提出資料 (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38480.html
出典情報 ゲノム医療推進法に基づく基本計画の検討に係るワーキンググループ(第3回 3/12)《厚生労働省》
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ゲノム情報に基づく差別に関する社会実態

5か国42本の論文(1996-2014)の系統的文献レビュー(2016)による分析1

■ゲノム情報に基づく差別に対する懸念や不安は実際に存在する
すべての研究で差別に対する懸念や不安の存在を確認(その有無や程度は疾患によって異なる)

差別の事実そのものを立証する研究は少ない
雇用や保険などに関する制度的差別だけでなく,私的な対人関係における差別に対する懸念も大きいが,
主観的で実証困難であるため研究研究対象とされることが少ない

■差別に対する懸念や不安は個人の選択に影響しうる
遺伝学的検査の受検やゲノム研究への参加を躊躇・回避する要因となりうる
■保険分野での差別に対する懸念や不安が大きい
雇用分野よりも保険分野に対する懸念の方が大きい
英国の調査(2019)でも同様の結果2
■差別禁止の法律・政策が導入されている場合もそれだけで懸念や不安を完全に払拭できるわけではない
「良質かつ適切なゲノム医療を国民が安心して受けられるようにするため」には,情報漏洩時の対応を含めゲノム情報の
保護の強化やリテラシーの向上など多様な施策を組み合わせることが重要
1. Wauters, A., & Van Hoyweghen, I. (2016). Global trends on fears and concerns of genetic discrimination: a systematic literature review.
Journal of Human Genetics, 61(4), 275–282. https://doi.org/10.1038/jhg.2015.151
6
2. Ipsos MORI, A Public Dialogue on Genomic Medicine: Time for a New Social Contract: Final Report (2019)