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05 参考資料1-2 13価肺炎球菌コンジュゲートワクチン(成人用)ファクトシート (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36630.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第22回 12/1)《厚生労働省》
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高齢者*に対する肺炎球菌(血清型 1、3、4、5、6A、6B、7F、9V、14、18C、19A、19F 及び
23F)による感染症の予防
接種上の注意において、本剤の接種は 65 歳以上の者に行うこととされている。

(3)予防接種の効果
①ワクチンのカバー率
厚生労働省指定研究班「成人の重症肺炎サーベイランス構築に関する研究」において、
2013 年 4 月から 2015 年 1 月までの 22 ヶ月間に収集された 224 株の成人 IPD 患者の原因菌
の血清型分布を図 3 に示した(26)。分離頻度の高い血清型は 3, 19A, 22F の順であった。
2006〜2007 年に実施された国内の成人 IPD 患者の血清型分布の調査(PCV7,PCV13,PPSV23
に含まれる血清型の割合; 34.0%,61.5%, 85.4%)と比較して(27)、PCV7, PCV13,PPSV23 に
含まれる血清型の割合はそれぞれ 12.5%,46.0%, 66.5%と減少していた。また、非 PCV13
血清型である 10A, 22F, 6C などの割合が増加していた。
一方、前述の 2011〜2013 年に実施された成人の市中発症肺炎患者の 100 株の喀痰由来
の肺炎球菌の血清型分布を図 4 に示した。分離菌株数は未だ十分ではないが、分離頻度の
高い血清型は 3,11A/E, 6C の順であった。2003〜2005 年に実施された国内の成人市中肺炎
の血清型分布(PCV7,PCV13,PPSV23 に含まれる血清型の割合;42.3%,73.1%, 80.8%)と比較
して(28)、PCV7, PCV13,PPSV23 に含まれる血清型の割合はそれぞれ 23%, 54%, 67%と減少
していた (図 4)(14)。また、非 PCV13 血清型である 11A/E, 6C, 35B などの割合が増加し
ていた。
以上のように、わが国の小児に対する PCV7 導入後にみられた成人 IPD 患者及び市中発
症肺炎患者の原因菌の血清型分布において、PCV7 に含まれる血清型の減少と PCV7 に含ま
れない血清型の増加が認められた。これらの所見は既に欧米で報告されている血清型置換
と考えられ、小児における PCV7 導入に伴う集団免疫効果に起因すると推察された(10)。

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