よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


05 参考資料1-2 13価肺炎球菌コンジュゲートワクチン(成人用)ファクトシート (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36630.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第22回 12/1)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

③成人の肺炎球菌性肺炎
2011 年に肺炎はわが国の死因の第 3 位となった。とりわけ、80 歳を超えると肺炎によ
る死亡率が急速に増加する。2010〜2012 年に国内で実施された成人市中肺炎と医療ケア関
連肺炎の調査では、肺炎球菌性肺炎の割合は市中肺炎が 17.1〜23.2%、医療ケア関連肺炎
が 12.7〜18.4%であった(3, 13)。また、国内の肺炎球菌性肺炎例の調査では、全ての肺炎
球菌性肺炎のうち、菌血症を伴う肺炎の頻度は 4〜5%であった(14, 15)。また、2011 年 9
月から 2013 年 1 月の期間に国内 4 カ所の医療機関で実施された市中発症肺炎(市中肺炎
と医療ケア関連肺炎)の疫学的調査では、罹患率と死亡率の推定値(95%信頼区間)は 1000
人・年あたり 16.9 (13.6-20.9), 0.7 (0.6-0.8)とされている(14)。年齢依存性の罹患率
の増加は、女性に比べて男性において顕著であった(図2)。罹患率は 85 歳以上の男性に
おいて最も高かった。また、本論文中では市中肺炎の罹患率は 65 歳以上で高くなり、医
療ケア関連肺炎の罹患率は 75 歳以上で増加することが示されている。本疫学調査におい
て、全国における市中発症肺炎の患者数は年間 188 万人と推定された。また、細菌学的検
査による肺炎球菌性肺炎の頻度は全ての市中発症肺炎の 19.5%であったことから、肺炎球
菌性肺炎患者数は約 37 万人と推定された。本研究の制約として、国内 4 病院の所在する 4
県におけるすべての病院における外来患者数に対する肺炎患者の比が一定であること、4
県における市中発症肺炎の罹患率が国内全県において一定であると見なして罹患率を算
出している点を考慮する必要がある。
一方、 2010 年 2 月〜2011 年 9 月に米国の 13 地域で 50 歳以上の成人の市中肺炎の前
向き、多施設横断研究が実施され、710 例の市中肺炎が登録された。このうち 98 例(13.8%)
が肺炎球菌性肺炎と診断され、78 例(11.0%)が UAD アッセイで診断された (16)。

図 2 年齢群別、性別による市中発症肺炎の罹患率(文献 14)

④成人における咽頭保菌の頻度

6