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参考資料2 「ヒト胚の取扱いに関する基本的考え方」見直し等に係る報告(第二次、第三次)の補遺(令和5年6月8日 総合科学技術・イノベ-ション会議) (26 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/2023/mext_00001.html
出典情報 科学技術・学術審議会 生命倫理・安全部会(第53回 8/31)《文部科学省》
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(生命科学や医学の恩恵への期待)
○遺伝性・先天性疾患研究目的のための研究用新規作成胚の作成を伴うゲノム
編集技術等を用いた基礎的研究については、余剰胚を用いた研究と同様、重篤
かつ治療が現時点で困難な疾患の病態解明や治療法開発につながる可能性が
期待され、このような生命科学や医学の恩恵及びこれへの期待は社会的に妥
当なものであると言えると考えられる。
(臨床応用を念頭に置いた慎重意見・社会的受容)
○一方、研究目的で新たに受精胚を作成することが含まれる研究であることの
倫理的観点や、臨床利用を念頭に置いた場合に関して慎重な意見があること
にも留意すべきである。
【タスク・フォース会合における主要知見】
(卵子提供者への配慮)
・卵子提供にあたっての女性の負担等についても配慮が必要。
(再掲)
・医学的適用のために採取・凍結された未受精卵子や卵巣切片を、ドナーの同意を得て研究目
的で提供いただくことが可能ではないか。
(再掲)
(臨床応用を念頭に置いた慎重意見・社会的受容)
・患者団体も一緒に作成した難病対策の「基本的な認識」と「難病対策の基本理念」があり、
遺伝性・先天性疾患について検討する上で重要。
(再掲)
・ゲノム編集技術を用いた研究により遺伝性疾患の治療法開発につながる可能性に期待する
一般市民や難病当事者の意見がある。一方で、受精胚を使用することや臨床利用を念頭に置
いた場合に関して、難病当事者や生殖補助医療関係者の中にも慎重な意見もある。(再掲)
・ヒト受精胚へのゲノム編集技術の適用については、ゲノム編集技術が完全になればなるほど
行うべきではない。ゲノム編集による人為的な遺伝子操作は、生物の本質である多様性を失
わせ、予測不可能な影響をもたらす。疾患治療は、体細胞編集により行うべき。
(再掲)
・研究のために新規胚を作成することは、ヒトの受精胚の道具化そのものである。(再掲)
・研究用新規作成胚の取扱いについては、本年4月に施行されるゲノム編集指針の運用状況を
見ながら、改めて検討すべきではないか。
(再掲)

【タスク・フォースの見解】
○遺伝性・先天性疾患研究目的のためヒト受精胚の作成を伴うゲノム編集技術
等を用いる研究については、科学的合理性・社会的妥当性が認められる研究課
題は一定程度想定される。科学的観点からそのような研究の必要性を指摘す
る意見がある一方で、倫理的観点から慎重な意見も見られることから、個別の
研究計画に対して適切な審査を行うことで容認しうるかを引き続き専門調査
会にて検討していくこととする。

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