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第六次薬物乱用防止五か年戦略本文 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubutsuranyou_taisaku/index.html
出典情報 第六次薬物乱用防止五か年戦略(令和5年8月8日決定)(8/8)《厚生労働省》
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1.はじめに
政府は、平成 10 年5月に第一次となる「薬物乱用防止五か年戦略(以下
「戦略」という。)」を策定して以降、その時々の薬物情勢に即した4度の
改訂を行ってきた。同戦略に基づき、関係府省庁の緊密な連携のもと、予防
啓発活動等による国民の規範意識の醸成や取締り等を含めた総合的な対策の
結果、我が国は諸外国と比較して、極めて低い薬物生涯経験率を誇り、薬物
政策が功を奏している。
特に第五次戦略中(平成 30 年~令和4年)における覚醒剤乱用検挙者数
は、減少の一途をたどり、令和4年には 6,289 人にまで減少した。これは、
第三次覚醒剤乱用期のピークであった平成9年の約1万9千人台と比して約
三分の一の検挙人員と等しい。
しかしながら、後述する大麻事犯の急激な増加等により、全薬物事犯の検
挙人員を見ると、この 10 年間は1万4千人前後の横ばい状態であり、引き
続き予断を許さない状況と言える。また、令和元年には、覚醒剤の年間押収
量が 2,649.7kg と過去最多を記録するなど、覚醒剤の大量押収が相次いでい
るにもかかわらず、国内における末端密売価格に大きな変動がないことは、
なお潜在的な需要が存在し、供給の遮断において課題を抱えていることを示
唆している。さらに、覚醒剤事犯における再犯者率は約7割と高水準な上、
その割合は増加傾向にあることから、覚醒剤の依存性の強さがうかがえ、再
乱用防止対策が需要の削減において重要な対策であることは明らかである。
このように、第五次戦略を振り返ってその成果と課題が明らかとなってき
たことに加え、我が国における新たな脅威として注目するのは、大麻の乱用
拡大、サイバー空間の悪用、密輸形態の変化である。
戦後約 70 年、我が国の主要な薬物犯罪は覚醒剤事犯であったが、近年大
麻事犯が覚醒剤に迫る勢いで急激な増加傾向を示している。令和3年には過
去最多の検挙人員を記録し、今まさに大麻乱用期の渦中にあると言え、大麻
に特化した施策が急務となっている。
また、今後見込まれる国際的な人の往来増加による薬物密輸入リスクの増
加に加えて、サイバー空間における薬物密売市場の拡大及び供給・入手手段
の巧妙化といった新たな脅威への対策も重要である。
第一次の戦略策定から四半世紀が経過した今、一定の成果を上げながらも
未だ予断を許さない我が国の薬物情勢においては、第五次までの戦略を継
承・深化するとともに、台頭する新たな脅威に対抗するための新たな施策を
含めた、第六次戦略を策定し、引き続き政府一丸となった総合的な対策を講
じ、薬物乱用の根絶を図る必要がある。
2.戦略策定上の重要項目
(1)大麻乱用期への総合的な対策の強化
大麻事犯については、近年増加傾向を示し、令和3年には検挙人員が
5,783 人と過去最多を更新、令和4年においても 5,546 人と前年に続く高
い水準にある。特に、30 歳未満の検挙人員の割合が、大麻事犯全体の約
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