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第六次薬物乱用防止五か年戦略本文 (29 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubutsuranyou_taisaku/index.html
出典情報 第六次薬物乱用防止五か年戦略(令和5年8月8日決定)(8/8)《厚生労働省》
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目標5
国際社会の一員としての国際連携・協力を通じた薬物乱用防止
違法薬物は大陸や海洋をまたぎ世界規模で取引され、国際的な犯罪組織の資
金源とされている。我が国で乱用される薬物は、そのほとんどが海外から密輸
入されるものであり、我が国への薬物仕出国や中継国は多様化してきているこ
とからも、薬物乱用防止対策として、海外の乱用情勢を把握し、各国・地域と
連携して国際的な薬物取締網を構築することが重要である。


近年、嗜好用途での大麻の使用を合法化する国が増えてきているが、国際麻
薬統制委員会における 2023 年の年次報告によると、合法化による消費率の増大
や、違法市場の拡大、組織犯罪の拡大という差し迫った問題への対処に成功し
ておらず、大麻の使用によって生じる害の認識を低下させることになったと報
告されており、引き続き条約を遵守した上で大麻等を規制することの重要性を
発信する必要がある。
その他国際的には米国におけるオピオイド危機や新たに出現するNPS(新
精神活性物質)対策等引き続き公衆衛生に対する深刻な脅威を抱えており予断
を許さない状況である。
我が国は国際社会の一員として各国・地域と連携を強化し、上記の課題に対
処し、国際社会での主導的役割を担うためにも、以下の対策を講じることとす
る。
(1)国際的な取締体制の構築による国内への薬物流入阻止
日本国内で流通する違法薬物の大半が諸外国から密輸入されている現状
を踏まえ、国際的な薬物取締網を強化し、国内への薬物流入を阻止するた
め、以下の取組を行う。
(条約・協定等を活用した国際捜査協力の推進)
・ 薬物の仕出地又は中継地となっている国・地域及びその他の周辺諸
国との情報交換及び密輸取締りの一層の強化のため、国際捜査共助や
逃亡犯罪人引渡しを積極的に活用しつつ、国際的な共同オペレーショ
ン(国際捜査協力)を進める。(法務省、警察庁、海上保安庁、財務
省、厚生労働省)
・ 薬物の仕出国等に対して、あらゆる機会を通じて、取締強化を含め
た積出防止措置の要請と過去の事案の事実関係等の確認を行う。(警
察庁、財務省、厚生労働省、海上保安庁)
・ 薬物の仕出国等に対して職員を派遣する等により協力関係を構築し、
国際的な連携協力の推進を図る。(警察庁、財務省、厚生労働省、海
上保安庁)
(2)各国・地域における薬物乱用実態や取締方策の把握
国際社会での薬物乱用問題に対処するには、各国・地域が抱える薬物事
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