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資料1-1 ワーキンググループにおける評価結果【No.2022-1】 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34023.html
出典情報 医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会(第36回 7/7)《厚生労働省》
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不整脈等の診断性能に関する上記報告(④及び⑤)があること。
※1 AUC は縦軸に感度、横軸に 1-特異度(偽陽性)をとった際に描かれる線グラフ下の面積を表す。AUC が 1 に近
づくほど性能が良いとされる。
※2 表 1 の 14 種類のうち類似する不整脈種を一部まとめて評価したため 12 種類(10 種類の不整脈、洞調律、ノイズ)
となっている。

【疾患の重篤性に関するコメント】
本品は表 1 に示す 14 種類の不整脈等の解析が可能である。そのうち、心房細動は致死
的な不整脈ではないものの、心房細動によって生じる血栓での脳梗塞リスク(死亡や重
い後遺症)がある。加えて、心室頻拍や心室細動は突然死の原因であり、完全房室ブロ
ックも含めてこれらを早期に検出することで不整脈による失神、脳卒中、心不全等の二
次性疾病の発生を低減する可能性がある 4、5。
以上のように、本品で解析可能な不整脈には生命に重大な影響がある致死的な疾患が
含まれるものの、不整脈の重篤性は種類により様々であり一概に結論づけることは困難
である。基本的に、Zio モニターを貼布された患者は院外で日常生活を送りながら 14 日
間の心電図記録が行われるため、本品は外来診療において無症候性や一過性の症状があ
る疾患(主に心房細動)疑いの患者に使用されることが予想される。致死的な疾患であ
ることが判明してから使用するものではないが、将来的には日常生活に著しい影響を及
ぼす可能性がある疾患の検出が可能であるため、疾患の重篤性は「ウ」と判断する。
8-2.

要望内容に係る国内と海外の医療実態の違いについて

米国では、Zio モニター及び ZEUS の前世代品は 2009 年、現行版は 2021 年にそれぞれ
510K を取得している。欧州では、前世代品が 2014 年に CE マークを取得している。米国
及び欧州の適応は以下のとおりである。
米国及び欧州で承認されている適応の内容:
Zio モニターは、医師により処方される、最長 14 日間、連続記録を提供する単回使用の
ECG モニターである。動悸、息切れ、めまい、ふらつき、意識障害、失神、疲労、又は
不安のような無症候性あるいは一過性の症状のある患者に適用する。
8-3.

その他(今後必要と思われる評価、留意事項等)

医師は Zio モニターの処方と患者への貼付、ECG データ記録開始するための操作を行
い、ZEUS 解析後は、その結果のレポートを確認する。これは従来の長時間心電図記録装
置と同様の使用方法であり、手技や安全性に懸念される事項はないため、医療機関要件、
医師要件、医師トレーニング、本品の患者選択等を含む適正使用指針及び製造販売後調
査は不要と考える。
なお、Zio モニターで収集した ECG データは医療施設外の米国のクラウドサーバーに
送信されるため、個人情報保護及びサイバーセキュリティについては適切な対応がなさ
れる必要がある。
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