よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


「医療保険制度の将来構想の検討のための調査研究Ⅰ(制度の変遷と将来構想の検討)検討委員会報告書」 (11 ページ)

公開元URL https://www.kenporen.com/press/
出典情報 医療保険制度の将来構想の検討のための調査研究Ⅰ(5/17)《健康保険組合連合会》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

働き方の多様化と就労者像の変化
現在の推計によれば、今後、少子高齢化・人口減少がますます進み、医療保険や経済の支え手
である生産年齢人口が大幅に減少し、労働力不足が深刻になる。
他方、2040年には現在と比べ健康寿命が延伸し、
「元気な高齢者」が増加する。それに伴い高
齢者の社会参加や就業意欲が向上し、就業率も上昇することが予想される。
また、女性の就業率も上昇し、すでに標準的になっている共働き世帯がさらに増加すると見込
まれ、その結果として、被用者保険の被扶養者数は減少していくと考えられている。
さらに、これからはますます、正規労働者ではなく、非正規労働者が増加すると予想される。労
働の形態も多様化し、副業、兼業、複数就労者、雇用類似の働き方、職場にとらわれない働き方
等が増加し、こうした働き方の変化とともに、就労者の収入形態も多様化することになろう。

医療・健康情報の活用と個人を取り巻くデジタル環境の進展
医療分野においても、レセプト、健診、カルテ、処方箋といった個人の医療・健康情報につい
てデジタル環境による管理体制が整い、情報プラットフォームの構築等により情報の活用が進展
する。さらに医療のほか、介護を含めた各種データの分析・活用も推進されるであろう。
医療現場においても、オンラインによる遠隔地間での予防、診断、治療など診療環境も変化
していくとともに、DX(Digital Transformation)により医療・介護の生産性向上と、人材不足の
状況改善が期待される。
マイナンバーの基盤を活用することにより、収入・資産の把握も進んでいくとともに、マイナ
ポータルを利用することで、健保組合と加入者の双方向の迅速なコミュニケーションが可能にな
ることが予想される。

新たな社会情勢への対応の視点
このように予想される2040年の社会情勢の変化に対応すべく、本検討委員会では、以下の
3つの視点から将来像を検討した。

1.医療ニーズの変化、医療費の増加にどのように対応するか
2.多様な働き方の包摂と制度の持続性をどう確保するか
3.その時、健保組合に求められる役割はなにか

7