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参考資料2 在宅医療の体制構築に係る指針見 (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29343.html
出典情報 第8次医療計画等に関する検討会(第19回 11/24)《厚生労働省》
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小児(0~9歳)の数は、平成 23 年の約2千人/月から、平成 29 年の約4千人/月
へと増加している4。
このように、疾病構造の変化や高齢化の進展、医療技術の進歩、QOL 向上を重視
した医療への期待の高まり等により、在宅医療のニーズは増加し、また多様化して
いる。
2 在宅医療の提供体制
(1) 退院支援
在宅医療は、増大する慢性期の医療ニーズの受け皿としての役割を期待されてい
る。近年、在宅療養を選択する人工呼吸器を装着した者や何らかの医療処置を必要
とする者が増えてきたことから、医療の継続性や退院に伴って新たに生じる心理
的・社会的問題の予防や対応のために、入院初期から退院後の生活を見据えた退院
支援が重要となる。
具体的には、病院における組織的な取組(退院支援担当者の配置や退院困難者の
スクリーニングの導入等)や多職種による退院前カンファレンス等が行われており、
自宅への退院者の増加や平均在院日数の減少、患者や家族の QOL 向上等の効果が報
告されている5。
退院支援担当者を配置している病院は、平成 20 年の 2,450 ヶ所(28%)から、
平成 29 年の 3,719 ヶ所(44%)へと増加している6。病床規模別にみると、300 床
以上の病院では 74%の病院で退院支援の担当者を配置しており、病床規模が大きい
病院ほど複数の担当者を配置している傾向がみられる 6。
(2) 日常の療養生活の支援
① 訪問診療
在宅医療を受けた患者数は、平成29年には180,100人/日で、平成23年の
110,700人/日に比較し、63%増加している7。
訪問診療を提供している医療機関は、全診療所101,471ヶ所のうち、20,167ヶ
所(19.9%)、全病院8,412ヶ所のうち2,702ヶ所(32.1%)である6。また、在宅療
養支援病院及び在宅療養支援診療所数は平成30年3月現在、それぞれ1,275ヶ所、
13,614ヶ所の届出があり8、増加しているものの、都道府県別の人口10万人当た
りでみると、前者が0.3から4.4(全国値1.2)、後者が5.1から21.3(全国値11.0)
とばらつきが見られる7。
病院、診療所を対象とした調査では、在宅医療を実施する上で特に大変なこと
として、74%が24時間対応の困難さを挙げた 9。在宅医療の多くが診療所を中心
とした小規模な組織体制で提供されており、24時間対応、急変時の対応及び看取
りを行うための連携体制の構築が求められている。
② 訪問看護

4

厚生労働省「訪問看護療養費実態調査」
(平成 23,29 年)
医療経済研究機構「退院準備から在宅ケアを結ぶ支援(リエゾンシステム)のあり方に関する研究」
(平
成 19 年)
6
厚生労働省「医療施設調査(静態)」
(平成 20,29 年)
7
厚生労働省「患者調査」
(平成 23,29 年)
8
厚生労働省医政局地域医療計画課調べ(平成 30 年)
9
日本医師会総合政策研究機構「かかりつけ医機能と在宅医療についての診療所調査結果」
(平成 29 年)
5

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